越水…川越の新河岸川、堤防を水が越えていた 坂戸、桶川、上尾、川島の川もあふれる 突風が屋根や塀を破壊 道路冠水など19カ所で通行止めに
埼玉県は30日、台風10号の影響で29日に発生した猛烈な雨などの被害状況をまとめた。緊急安全確保(警戒レベル5)が発令された川越市では、同市的場北の下田保育園で床上浸水が発生したほか、17カ所の避難所が開設され、36人が避難した。 埼玉で発生したのは竜巻 1分間「ゴー」という音が移動 推定風速35メートル 瓦屋根、ブロック塀も破壊
川越市で1棟、狭山市で1棟の計2棟が床上浸水し、床下浸水は川越市4棟、飯能市3棟、鶴ケ島市2棟など計12棟だった。突風による屋根瓦や物置のトタン屋根、ブロック塀の被害も川越市で2件、蓮田市で14件報告された。人的被害はなかった。 県内の降雨量(気象庁アメダス調べ、29日午後6時~30日午前10時)は飯能で230・5ミリ、所沢で230・0ミリ、さいたまで163・0ミリを記録した。県管理河川では東川(所沢市上新井)と女堀川(本庄市五十子)で護岸崩れが発生したほか、新河岸川(川越市大仙波)で越水(えっすい)が、飯森川(坂戸市片柳、同市小沼)江川(桶川市上日出谷、上尾市領家)横塚川(川島町出丸中郷)で溢水(いっすい)が発生した。 県管理道路では19カ所(事前通行規制5カ所、道路冠水14カ所)で通行止め、3カ所(道路冠水2カ所、土砂流出1カ所)で車線規制の措置が取られた。県は29日午後5時15分に情報連絡室を設置して情報収集を開始。30日午後5時15分に災害即応室を設置して情報収集を継続している。