ハリルJに復帰したGK川島が誓うメンタルプレーヤーとしての役割
昨シーズンも前半は所属チームなしの“浪人”を強いられ、日本代表からも外れた。シーズン後半に加入したスコットランドのダンディー・ユナイテッドFCでは2部リーグへの降格を味わされ、FCメスでも過酷な現実と向き合い続けている。 「(ベンチ入りの)メンバーに入れていないので、その意味では自分にとっては難しい状況ではあると思いますけれども、こうなる状況はわかって契約しているので。ヨーロッパのなかでも大きなリーグでのチャレンジですし、日本人のキーパーとしてどこまでやれるのかを、一日一日と突き詰めていきたい」 6日のイラク代表戦(埼玉スタジアム)と11日のオーストラリア代表戦(メルボルン)でもベンチ入りする23人から外れる可能性も十分に考えられる。 それでもポジティブな姿勢と哲学とを貫き、練習で頼れる背中を見せている。大きな存在感が、出場機会が激減しているFW本田圭佑(ACミラン)やMF香川真司(ドルトムント)らを鼓舞する相乗効果をもたらすと、キャプテンのMF長谷部誠(フランクフルト)も川島の代表復帰を歓迎する。 「彼がいることでチームがちょっとピリッとする部分もあります。彼の存在感は日本代表のなかでもすごく大きいので、そこは個人的に非常に期待しています」 練習後の取材エリア。ハリルホジッチ監督が発したメンタルプレーヤーなる言葉や長谷部の言葉を伝え聞いた川島は、苦笑いを浮かべながら等身大の自分自身を貫くと強調した。 「自分としては特別に意識することはないですけれども、代表でやらせてもらっているなかで、いろいろな経験をさせてもらいました。その意味では自分にできることもあると思うし、いま大切なのはチームの一人ひとりが自信をもって戦うことなので、みんながそういう輝きを取り戻して戦えるように、今回の2試合で生き生きとプレーできるように、チーム全体で押し上げていきたい」