ナダル、「チームの力になるため」と役割全うする意志見せる。引退には「満足感とともにを去る」[男子国別対抗戦デビスカップ]【テニス】
ナダル、デビスカップで24年間のキャリアに終止符
男子国別対抗戦「デビスカップ ファイナルズ ファイナル8」(スペイン・マラガ)で現役を退く元世界ランク1位のラファエル・ナダルらスペイン代表が、現地11月18日に会見に出席。ナダルは「引退するためにここにいるわけではない」と述べ、チームの勝利に力を尽くすとした。 【動画】ラファエル・ナダル スペイン6度目の優勝となった2019年大会でのプレー集 10月に自身のSNSを通じて正式に今季限りでの現役引退を発表した38歳のナダル。「この2年間は特に満足にプレーできたわけではない。でも、人生には始まりと終わりがあり、長く、想像以上の成功を収めてきたキャリアに終止符を打つには、適切なタイミングだと思う」と24年のキャリアを終わらせる決断をした。 最後の大会に選んだのは、母国スペインで開催されることとなった国別対抗戦デビスカップ。 19日の開幕戦となる準々決勝オランダ戦を前に、前日会見ではナダルに質問が集中。引退を前にした現在の心境について「僕の人生にとって大きな変化になることはわかっているが、それは今週が終わってから起こること」と今は選手として戦うだけとコメント。 また、「僕は引退するためではなく、チームの力になるためにここにいる。この1ヵ月半はできる限りハードにトレーニングを続けてきたし、ここでも毎日ベストを尽くそうとしている」とも述べ、目の前の戦いに集中している。 「3歳の頃からずっと情熱と愛情を注ぎ、できる限りうまくなろうと努力して練習してきた。すべての瞬間においてベストを尽くしたという満足感とともに、穏やかな気持ちでツアーを去る」と心境を語った。 8月のパリ五輪ではシングルスで2回戦、ダブルスでは世界ランク3位のカルロス・アルカラスと組んでベスト8。それ以降の公式戦出場はなく、今大会に照準を絞った。起用に関しては、ダビド・フェレール監督が決断。「まだわからない。明日になればわかるよ。今のところ明日プレーする選手が決めていない」とシングルス、ダブルスどちらに出場するか決めていないという。ナダルの最後の戦いはどのような形になるのだろうか。 2001年にプロ転向したナダルは、ツアー通算92勝(うちグランドスラム優勝回数は22度と歴代2位)。クレーコートでのマッチ勝率は9割を超え、全仏オープンは史上最多となる14度の優勝を飾っている。2005年4月25日から2023年3月19日まで18年近くトップ10を維持し、キャリア通算1080勝はジミー・コナーズ(1274勝)、ロジャー・フェデラー(1251勝)、ノバク・ジョコビッチ(1124勝)に次ぐ歴代4位。2008年の北京五輪ではシングルスで、2016年のリオデジャネイロ五輪ではダブルスで金メダルを獲得し、生涯ゴールデンスラムを達成している。
Tennis Classic 編集部