11月の月例報告、景気判断4か月連続据え置き…トランプ氏の関税引き上げ「十分注意する必要」
政府は26日に公表した11月の月例経済報告で、国内景気の総括判断を「一部に足踏みが残るものの、緩やかに回復している」で据え置いた。先行きについては、米国のトランプ次期大統領が関税の引き上げを主張していることを踏まえ、「米国の今後の政策動向の影響に十分注意する必要がある」などと警戒感を示した。
景気の総括判断は4か月連続で同じ表現となった。
項目別で、「輸入」は6か月ぶりに判断を引き上げ、「持ち直しの動きがみられる」とした。スマートフォンやタブレット端末の新型機種の輸入が増えたことなどを反映した。「公共投資」は、2023年度補正予算の執行が一服したことなどから5か月ぶりに判断を引き下げた。「個人消費」や「設備投資」などその他の主要項目は据え置いた。
先行きについては、米中の貿易摩擦に懸念を示し「中国から米国への輸出・生産への影響を通じて、我が国製造業を下押しする可能性」があると指摘した。
月例経済報告は、景気の現状に関する政府の公式見解で、様々な経済統計を踏まえて判断する。