芸能界との蜜月のルーツやOB同士の新年会まで...元メンバーが明かした「関東連合」の現在
関東連合の残虐性
’24年8月29日、殺人などの容疑で国際手配中の見立真一容疑者(45)の現在の顔を再現した似顔絵が、警視庁によって公開された。見立容疑者は暴走族グループ「関東連合」の元メンバーで、’12年9月に東京・六本木のナイトクラブで客の男性が人違いで襲撃され死亡した事件の主犯とみられている。 【オーラがすごい...!】本誌の取材に応じた「関東連合」元メンバーの姿 六本木クラブ襲撃事件の約2年前、’10年11月には別の関東連合の元メンバーが十三代目市川團十郎(47・当時は十一代目市川海老蔵)を東京・西麻布の会員制のバーで暴行。全治2ヵ月の大ケガを負わせ、暴行を加えたメンバーは傷害の容疑で逮捕された。 世間を騒がせた一連の事件から10年以上の月日が流れた。関東連合のメンバーたちはどこで何をしているのか。今回、’80年代に関東連合に所属していた50代の男性A氏が、半グレたちの“ルーツと今”を明かした。 「私は15歳から『マッドスペシャル』という暴走族に所属していて、いわゆる『関東連合』には16歳から18歳まで在籍していました。暴走族にいられるのは18歳まで。18歳の誕生日を迎えたメンバーは、高校の卒業式のように“引退集会”をやり、OBとなる。『関東連合』は『ブラックエンペラー』や『鬼面党』といった暴走族の集まりなので、18歳になると『関東連合』においてもOBとなります。18歳を超えて『自分は関東連合のメンバーだ』と言うのは間違いなんです」 引退後も元メンバー同士の交流は続く。 ’00年~’10年代に発生したトーヨーボール殺人事件や上記の六本木クラブ襲撃事件などは、いずれもOBたちが主犯だった。 ’00年に発生したトーヨーボール殺人事件では、抗争相手と間違えられた当時18歳の少年が関東連合の元メンバーらに集団で襲撃され、金属バットでの殴打や身体をライターであぶられるなどの暴行を加えられた結果、命を落とした。’12年の六本木クラブ襲撃事件では、事件当時クラブで飲んでいた飲食店経営者の藤本亮介さん(当時31)が、10人ほどの集団に金属バットで撲殺された。後に、六本木クラブ襲撃事件も人違いによる犯行だったと断定されている。 これらの事件の凄惨さと残虐さが、関東連合に対する恐怖感を世間に植え付けていった。さらに、彼らが関係する事件には時折、海老蔵のような芸能人が登場するのも特徴だ。そのルーツは一体どこにあるのか。 ◆ディスコで生まれた芸能界との蜜月 「関東連合と芸能界の繋がりはディスコ、今でいうクラブ関係です。『ジュリアナ東京』や『GOLD』などが営業していた’80年代後半から’90年代前半あたりは、ディスコに名のある芸能人やアスリートなどがよく来店していました。私たち関東連合の元メンバーはディスコに客として行く一方、暗にセキュリティー的な役割も担っていた。客同士が喧嘩沙汰を起こすと、私たちが仲裁に入るんです。店から正式に雇われていたわけではなく、あくまでも自主的にやっていました。 そんなことをしているうちにディスコのスタッフと仲良くなり、VIP席に通してもらえるようになった。当時、ディスコは夜の12時までしか営業ができなかったので、一般客はVIP席を最大でも1時間半しか利用できなかった。しかし、私たちは店の責任者とも仲良くなっていたから、オープンからラストまでVIPで座っていられた。そこで遊んでいるうちに、VIP席へ通された芸能人やアスリート、企業の社長などと知り合いました。こうして関東連合のOBと芸能界の繋がりが生まれていったのです。ディスコで仲良くなったある芸能人に、コカインを売る人間もいましたね。それも一つのビジネスでしたから。 六本木クラブ襲撃事件は最悪でした。海老蔵事件もそうですが、広く事件が報道されたせいでどれだけ私たちが被害を被ったか。関東連合を引退した後、一般企業で働いている人間もいるわけです。それが『関東連合に所属していた人間は反社だ』みたいな世論ができてしまった。『なんてことをしてくれたんだ』と」 有料版『FRIDAY GOLD』では、元メンバー同士の現在の交流や、関東連合“解散”についてA氏が語った内容を掲載している。
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