妹島和世、坂 茂、西沢立衛…。名建築家が教える注目の大学ガイド!
日本女子大が新設する建築学部の招聘教授に妹島和世らが就任。坂 茂や西沢立衛など、名建築家が教える注目の大学を案内します。 【フォトギャラリーを見る】 近年、各大学の建築学部の教授に、世界的に活躍する建築家が相次いで就任。また新設の学部も誕生するなど、今あらためて注目したい建築学部。教授陣に着目しながら、キャンパスを巡ってみよう。
■ 日本女子大学
女性で初めて日本建築学会賞を受賞した林雅子やプリツカー賞に輝いた妹島和世、同大学の学長を務める篠原聡子など、多くの建築家を輩出してきた日本女子大学の家政学部住居学科。2024年4月から同学科が独立し、建築デザイン学部が新設されることになった。そして、その特別招聘教授に、東利恵、隈研吾、妹島和世の3人の建築家が就任。活動の形式や頻度などは未定だが、3人それぞれの方法で、この新たな学部を通して学生と関わっていく予定という。目白キャンパスには2021年に、妹島が設計した建物がグランドオープン。また妹島と同じく東も同学科の卒業生であり、この新たな学舎から東や妹島に続く建築家の輩出が期待されている。
日本女子大学
今年4月から家政学部住居学科が建築デザイン学部に。キャンパスには〈百二十年館〉や〈杏彩館〉、図書館など妹島が設計した建物が散在し、見学も受け付けている。公式サイト
■ 芝浦工業大学
2017年から工学部の建築学科と建築工学科、デザイン工学部の一部が統合され、建築学部建築学科に生まれ変わったのが、芝浦工業大学。そこに2023年4月から特別招聘教授に就任したのが坂 茂だ。世界中の被災地で紙管を使った復興建築を手がけていることでも知られている坂は、トルコ・シリア地震支援プロジェクトのプロトタイプ建設と強度実験を同大で実施。さらに能登地方地震やハワイ・マウイ島山火事への復興支援も学生とともに行った。教授就任に先駆けて、豊洲キャンパス内にあるカフェとレストランも設計を手がけている。また同学科では西沢大良、原田真宏、猪熊純などの建築家たちが常任の教員として、それぞれ研究室を持ち指導にあたっている。