出張先で夫が不倫。それでも離婚しないのは「私にないものを夫は求めていた」
不倫がバレてよかった?バレなければよかった?
――上司に相談してみてどうでしたか? 私や友人よりも人生経験がある分、私の話を冷静に聞いて分析してくれました。 印象的だったのは「既婚男性の7割は浮気経験がある。でも、バレるのはそのうちの3割」というお話でした。それは上司の周囲もそうだし、実際データとしてもあるそうです。そのうえで上司は私に「青木さんは、不倫がバレてよかったと思う?それともバレなければよかったと思う?」と問いかけてきました。 ――なんと答えたのですか? 少し考えて「バレてよかったです」と答えました。想像してみたんです。自分が「幸せな家庭」だと思っていたのに、50歳くらいで夫の不倫がわかったとしたら……。一緒に過ごしてきた時間が長い分、絶望し、今までの人生を後悔すると思いました。 でも、30歳の今なら、夫婦関係を再構築するにも、離婚するにも軌道修正がきく。だったら、今不倫が発覚してよかったのではないか……と。 ――どういう選択をするにせよ、“時期が早いほうがよい”と思ったのですね? そうですね。そのうえで、私は夫婦再構築を選ぶことにしました。 ――それはどうしてですか? 今離婚したら、自分が後悔すると思ったからです。もちろん子どものこともあります。もし、私と夫の間に子どもがいなかったら、離婚の可能性は高まっていたかもしれません。 ――「子どもがいる」という理由で離婚しない夫婦は多そうです。 そうですよね。でも私は、離婚できない理由を子どもにしたくなかった。子どもが大人になった時「あなたがいたから離婚できなかったのよ」と、母親から聞いた子どもはどう思うでしょうか。 もし私が子どもなら「離婚したらよかったのに。お母さんの人生なんだから」と思う気がします。子どものせいにしないで、と。 ――なるほど。「子どものため」はある意味親のエゴの可能性もある、ということでしょうか? はい。もちろん不倫されて離婚しない選択をするのには、他の理由(金銭的なこととか)もあります。それも含めて私は、自分軸で考えて、“私が後悔しない選択をしよう”と思いました。 前提として、私はこの不倫発覚で夫を嫌いになりませんでした。それに、自分のキャリアを考えた際、今の私には夫が必要だと思ったし、夫自身も反省していました。 この3つの理由で、現時点では離婚は考えずに、再構築しようと決めたんです。