田原総一朗が立憲民主党にマジギレ「本気で政権を獲る気があるんですか!?」批判ばかりで満足する野党の「怠惰と無責任」
6月上旬に時事通信が実施した世論調査で、岸田政権の支持率が最低の16.4%まで低下した。この数値は2012年の自民党の政権復帰以後でも最も低い。9月の自民党総裁選を目前に、政権与党に対する国民の不信は高まるばかりだ。 【一覧】「次の総選挙」で落選する裏ガネ議員の全実名はこちら…! そうした中、国民の中には「再びの政権交代」を期待する声も出始めている。安倍政権以降の「自民党一強」体制は未だ強固だが、第一線の政治学者やジャーナリストはその可能性をどう見ているのか。田原総一朗、御厨貴、牧原出、久江雅彦、井上達夫の各氏が「週刊現代」の連続インタビューに応じた。 ---------- 田原総一朗(ジャーナリスト)/1934年生まれ。岩波映画、東京12チャンネル(現テレビ東京)を経てフリー。近著に『全身ジャーナリスト』 ----------
あなたたち、本気ですか?
いま、2009年以降で最も政権交代の機運が高まっています。4月の衆院補選、静岡県知事選、その他の首長選や地方選でも自民党候補が連敗し、国民は事実上、岸田政権を見限ったと言っていい。 ところが、困ったことに、野党がまったく準備できていないんです。 つい先日、僕は立憲民主党の泉健太、日本維新の会の馬場伸幸両代表とそれぞれ会って取材しました。 僕が「今なら、立憲と維新が組めば政権交代も夢じゃないでしょう」と聞いたら、泉さんは「もちろん維新とは一緒にやりたいと思っている」と言うんですが、馬場さんは「立憲と組む気は一切ない。政権交代は目指すが、あくまで維新単独でだ」とにべもなかった。 ある維新のベテラン議員も「立憲より自民党のほうがウチとはるかに考え方が近い。維新が問題視しているのは裏金だけだ。立憲の考え方は社会主義みたいだし、政党として覇気が感じられない」と言っていましたよ。 確かに、立憲は岸田政権がこれほど失点を重ねているのに、支持率ひと桁台で相変わらず低迷している。なぜか。それは立憲の議員たちが「本気で政権を獲りたい」と考えていないからでしょう。 野党第一党で居続ければ、年間70億円近い潤沢な政党交付金がもらえる。ヘタに与党になんてなれば責任も生じる。与党の批判だけしているほうが、よっぽど気楽です。