田原総一朗が立憲民主党にマジギレ「本気で政権を獲る気があるんですか!?」批判ばかりで満足する野党の「怠惰と無責任」
立憲には「骨格」がない
立憲のもう一つの問題は、党の骨格になる政策を持っていないことです。国の方針を決めるという難事業には、知力だけでなく一種の才能が必要になる。その力は批判だけでは養えません。 自民党の「政治とカネ」の問題を総括し解決するには、本来は政権交代しないとムリですよ。欧米ではしょっちゅう政権交代が起きているのに、これほど同じ政党ばかりが政権を握っている民主主義国家は日本だけだ。 僕はなんとか立憲と維新を組ませたいけれど、馬場さんがああ言う以上は難しいでしょうね。小沢一郎さんのように、両者を繋ぐ存在がいれば話は変わるんですが……。実は最近、小沢さんは僕に「3つ目の非自民党政権を作るために、もう一度挑戦したい」と言っているんです。もし彼が最後の力を振り絞るなら、政権交代への道筋も出てくるかもしれないね。
千載一遇のチャンスなのに
岸田総理は、もう彼自身、何をやりたいか分からなくなっていますよ。日本をよくしたいと思っていることは間違いないが、「いい国とは何か」というビジョンと、反論をねじ伏せる度胸がないんだ。 安倍さんは論争好きだったけれど、岸田さんには論争はムリ。人柄だけではダメなんです。 野党は今こそ、自民党には出せない政策を出すべきです。自民党は富裕な人や大企業を優遇し、裏金を受け取って、格差をなくそうなんて微塵も思っていない。だから次の総選挙では、格差をいかに是正するか、野党は具体的な政策を出してほしい。 このチャンスさえフイにするようでは、ますます国民は野党に幻滅してしまいますよ。 連続インタビュー(2)はこちら:【政治学者・御厨貴が語る未来の日本「私がこの国を引っ張る」という者が消え、無気力が蔓延し…そして混乱の時代が始まる】 「週刊現代」2024年6月22日号より
週刊現代(講談社)