プロ志望届を提出し取材に応じる慶応大・清原正吾（撮影・加藤圭祐）

東京六大学野球リーグ、慶大4年の清原正吾内野手（22）が、今秋のドラフト会議で指名対象となるのに必要なプロ野球志望届を提出した。全日本大学連盟が12日に発表した。父は西武、巨人などで通算525本塁打を放った清原和博氏（57）。清原は横浜市のグラウンドで取材に応じ、「人生の中で一番大きな決断をした」と語った。秋季リーグ戦は14日に開幕。ドラフト会議は10月24日に開催される。 【写真】清原正吾が一直に倒れ、残念がる父・和博氏 プロ志望届を提出した慶大・清原をプロ12球団のスカウトはどう評価しているのか－。東京六大学では今春に主軸に定着したばかりで、18試合出場で本塁打はゼロ。大阪・PL学園高時代、甲子園歴代最多の通算13本塁打を放った父・和博氏のような輝かしい実績はない。実際、指名候補にリストアップしていない球団もあるのが現状だ。 一方で186センチ、90キロと父譲りの恵まれた体格と、センスの良さは各球団が認める。日本ハム・大渕GM補佐兼スカウト部長は「立派な体格とパワーがある」と評価。中学、高校と野球以外の競技に打ち込んでいた異色の経歴に、ヤクルト・橿渕スカウトグループデスクは「大学で野球を再開し、ここまでくるのはすごい」と語った。8月31日にエスコンフィールド北海道でプロの投手から放った本塁打を目撃した中日・八木スカウトは「大学でのステップアップは見てきた」と急成長ぶりを注視する。 「未来への姿、パフォーマンスをどう見せていけるか」とDeNA・八馬スカウティングディレクターが言うように、指名の可能性について各球団は14日開幕の秋季リーグ戦での成績次第と口をそろえる。西武・潮崎ディレクターは「見に行けたら」、ロッテ・福沢スカウトは「検討している。結果を見たい」と語った。