エプスタイン事件から考える。恐喝されやすいセレブ
エプスタインとビル・ゲイツの怪しい関係も浮上?
実はエプスタインがビル・ゲイツ(写真)に2017年に脅迫状めいたメールを送付していたこともわかっている。当時ゲイツは、エプスタインが始めようとしていたチャリティ基金への参加を拒否。富豪から100万ドルずつ集めるという詐欺のような話だから、ゲイツが断るのも当然だろう。基金の目玉になるはずの大物が不参加とあって、設立の計画が頓挫しかけていたのだ。ゲイツを翻意させるために送ったメールは、ゲイツと不倫関係にあったロシア人ブリッジ選手ミラ・アントノヴァについてのもので、暗に浮気を暴露すると匂わせていたという。ゲイツの広報担当者はエプスタインとの間に金銭的な取引はなかったと主張しているが、果たして? 裕福な実業家のわりに脇が甘いゲイツはその後、部下女性との浮気がバレて、愛妻メリンダから離婚請求されたのも仕方ない話だ。
ジェフ・ベゾスが受けた脅迫メールとは
ここからは、エプスタイン事件と直接の関係はないが、これまでに恐喝被害を受けたことのあるセレブの事例を紹介する。 ゲイツと同じくIT富豪のジェフ・ベゾス(写真)も脅迫のターゲットとなったことがある。ベゾス自身がブログ・サイトに投稿して、明らかになったのだが、出版社AMI のコンテンツ責任者であるディラン・ハワードからのEメールを紹介。メールでハワードは、ベゾスと不倫関係にあるとした女性(ローレン・サンチェスと思われる)との親密で個人的な写真やテキストメッセージを公開すると脅している。当時、すでに離婚を公表していたベゾスは「恐喝や脅迫に屈するのではなく、個人的な犠牲や恥を覚悟の上で、彼らが送ってきたものをそのまま公開することにした」と綴り、AMI社のいうなりにはならない気骨を示してみせた。
ゴシップ誌に毅然とした態度をとるセレブたちも
インスタグラムがセレブのPRツールとなる前、結婚式や生まれてきた赤ん坊の写真を独占掲載するのはゴシップ誌の役目だった。億単位の写真掲載料を受け取るセレブはもちろん、カメラマンや通信社にとってもビッグな仕事だったのだ。しかし、高額な掲載料など不要とプライバシーを守るセレブもいた。トム・クルーズはその一人でケイティ・ホームズとの結婚式写真は彼がセレクトしたものだけを公開。しかし公式カメラマンが撮影した写真が盗まれるとは予想もしていなかったはず。挙式から1年後、「写真を公表されたくなければ100万ドル(約1億5000万円)を支払え」とクルーズの広報担当者に接触したデビッド・ハンス・シュミットが逮捕されている。