北陸新幹線の延伸計画は「千年の愚行」 京都仏教会が再考申し入れ
京都府内約1100カ寺でつくる「京都仏教会」(理事長=有馬頼底・臨済宗相国寺派管長)は19日、北陸新幹線の延伸計画を「千年の愚行」と断じ、再考を強く求める申し入れ書を西脇隆俊知事に手渡した。 【写真】北陸新幹線の金沢-敦賀間が延伸開業 理事長代理として府庁を訪れた、常務理事の宮城泰年・聖護院門主(もんしゅ)(92)は「30年、40年、もっと先の時代のお役に立ちたいとの思いで申し上げている。宗教界にとっても水は重要。英断だったという形で知事の名が残ることを希望する」と述べ、西脇知事は「真摯(しんし)に対応していきたい」と応じた。 宮城門主は、京都市内の地下を通る3ルート案への評価を報道陣に聞かれ「いずれも受け入れかねる問題をはらんでいる。申し入れ書には再考をと書いたが、延伸を進めるべきではない」と話した。 同会はかつてJR京都駅や旧京都ホテルの高層化、同市が導入を目指した「古都税」に異議を唱えた。27日には松井孝治市長にも同一の申し入れをするという。【南陽子】