ミア・ゴスが怪演!夢見るシリアルキラーの狂気に圧倒される映画「Pearl パール」
「映画史上、もっとも無垢なシリアルキラー誕生」というキャッチコピーが印象的な映画「Pearl パール」が、7月6日(土)ほかに洋画専門チャンネル ザ・シネマで放送される。 【写真を見る】Pearl パールより 1918年、アメリカのテキサスに暮らす主人公のパール(ミア・ゴス)は、病気でほとんど動けない父親(マシュー・サンダーランド)と、母親・ルース(タンディ・ライト)と3人暮らし。若いときに結婚をした夫・ハワードは出征中で、彼女は実家の農場で家畜の世話をしていた。 特に母親が厳しく、抑圧された日々を過ごしていたパールには、地元の町から離れてスターになりたい、という夢があった。家畜たちを前にミュージカルの真似事をするのが唯一の幸せだ。 何の情報も得ずに「Pearl パール」の冒頭シーンを見ると、ミュージカル作品のはじまりを観ている気分になるだろう。家畜たちを前に「いつかここを出ていくわ」、「農場暮らしは私には似合わない」と愚痴をこぼしつつ、優雅に舞う姿はまさしく夢見る少女。「本当の私」を見てくれる動物たちを前にご機嫌だ(このシーンのミア・ゴスがとにかくキュート!)。 「ああ、このまま街に出て彼女はスターになるんだ」と思ったら大間違い。冒頭5分を過ぎたころ、パールが目を覆いたくなるような行動を起こす! そんなパールが、父親の薬を買いに出かけたある日、母親に内緒で映画鑑賞をすることがあった。そこで、映写技師の男性(デヴィッド・コレンスウェット)と出会う。彼に夢を後押しされたことをきっかけに、胸の中にあった農場から出たい思いが爆発。しかし、そううまくはいかない。母親にショーのオーディション参加を懇願するものの、全否定されてしまったのだ。感情が爆発した彼女ともみあいになるなか、母親のスカートに暖炉の火が燃えうつり、ルースは火だるまに!瀕死状態となる。 ようやく母親から解放され、鳥籠から放たれた鳥のように自由に羽ばたき始めてからはもう大変!パールは感情の赴くままに人を殺す殺戮マシーンと化す。最初あれだけキュートだと思っていたミア・ゴスが、とにかく怖い。 本作は、全米でも話題になったホラー映画「X エックス」の前日譚という位置付けだ。映画を撮るためにテキサスに訪れた3組のカップルが、殺人夫婦に襲われるという内容で、年老いたパールとハワードが登場する。もちろん「Pearl パール」だけでも楽しめるが、「X エックス」と合わせて見るとより楽しめるだろう。 冒頭5分過ぎから心ではなく胸ぐらを掴まれ、そのままエンディングまで引きずられるような...そんな感覚に陥る映画「Pearl パール」。エンディングに映るパールの最後の表情に、あなたは何を感じ、何を思うだろうか? 文=浜瀬将樹
HOMINIS
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