【速報】円安さらに加速 1ドル=158円突破
26日のニューヨーク外国為替市場では、円安・ドル高が加速し、ドル円相場は1ドル=158円を突破しました。158円台を付けるのは、1990年5月以来、およそ34年ぶりです。市場では、為替介入への警戒感が高まっていますが、日本政府による円買い介入には限界を指摘する見方もあります。 足元で円安・ドル高が加速している背景には、日本とアメリカ双方の理由があります。アメリカは高金利環境が続いているにもかかわらず、経済が底堅く、中央銀行にあたるFRB(連邦準備制度理事会)による利下げの開始時期が遠のいています。25日に発表された2024年1-3月期のGDP(国内総生産)成長率は、市場予想は下回ったものの、アメリカ経済が堅調なことに変わりありませんでした。26日には、FRBが重視するインフレ指標である個人消費支出物価指数の3月分が発表され、前年比の伸びは2月から加速しています。 一方で、日本銀行は26日、現在の金融政策を維持することを決めました。そのため日米の金利差は当面開くとの見方が広がり、ドル買い・円売りの動きが広がりました。 今後の焦点は、日本政府による為替介入が行われるかどうかです。ただ、円買いの為替介入では、日本政府が保有するドル資産を売ることになるため、介入には限度があるとされています。 また、アメリカが利下げに転換する時期は見通しづらく、ドル高の状況は当面変わらない可能性があります。そのため、円買いの為替介入を行なっても、介入の効果が続くかどうかは未知数です。