高校生の就職希望者9586人 2年連続で1万人割れ 中国5県の来春卒業予定者 背景に少子化・進学希望の増加
中国地方で2025年春に卒業を予定する高校生の7月末時点の就職希望者は9586人で、前年より349人(3・5%)減ったことが中国5県の労働局のまとめで分かった。少子化と進学希望者の増加を背景に、2年連続で1万人を割り込んだ。16日に解禁される高校生対象の企業の採用活動は一段と厳しくなりそうだ。 この10年間でピークだった15年の1万3736人と比べると約3割少ない。前年は、記録の残る1996年以降で初めて1万人を割った。 県別は広島2292人(前年比2・7%減)、山口2402人(0・6%減)、岡山3025人(7・3%減)、鳥取830人(3・9%減)。島根は1037人で0・2%増えた。 一方、企業の求人意欲は強く、5県の求人数は計2万9992人と4・1%増えた。県別の求人倍率は広島4・65倍、山口2・56倍、岡山2・63倍、鳥取2・61倍で、比較できる範囲で過去最高だった。島根は2・95倍で、過去最高だった前年を0・01ポイント下回った。 広島労働局は「高校生は大学生に比べて県内で就職する傾向が強く、企業の採用熱も高い。働き手の確保が難しい状況は今後も続く」とみている。
中国新聞社