ICPベースのビットコイントークン「ckBTC」、オスモーシスを通じてコスモスにブリッジ
インターネットコンピュータ(ICP)に基づく非カストディ型のビットコイン(BTC)トークン「チェーンキービットコイン(Chain-Key Bitcoin:ckBTC)」は、分散型取引所(DEX)のオスモーシス(Osmosis)を介して、コスモス(Cosmos)のエコシステムにまもなくブリッジされる。 18日のメールでの発表によると、「実証済みの安全で非カストディ型のビットコインがコスモスのエコシステムに登場するのは初めて」だという。 この開発は、より多くのDeFi(分散型金融)開発者が、1.2兆ドル(約170.4兆円、1ドル142円換算)という全暗号資産(仮想通貨)で最大の時価総額を誇るビットコインを他のブロックチェーンエコシステムに移動させる方法を以前にも増して模索するなかで行われた。 コスモスのトークンであるATOMは、CoinDesk 20 Index(CD20)では時価総額で19番目に大きい暗号資産に位置し、その額は16億ドル(約2270億円)。このプロジェクトは、他の多くのブロックチェーンが追随する青写真である提携ネットワークのアーキテクチャにより、業界で非常に大きな影響力を占めており、その技術は複数の主要DeFiプロジェクトの基盤として使用されている。 オスモーシスはICPが構築した「オムニティ・ネットワーク(Omnity Network)」と提携し、CkBTCをコスモスにブリッジするサービスを提供する。 CkBTCはビットコインの価値に1:1でペッグ(固定)されたビットコイントークンの1種で、ユーザーが世界最大の暗号資産に富を蓄えつつ、他のネットワーク上で活用することを可能にする。 この種の既存のトークンとして最も普及しているのは、イーサリアムベースの「ラップドビットコイン(wBTC)」。だが、wBTCの原資産のカストディアンであるビットゴー(BitGo)において、トロン(Tron)創設者のジャスティン・サン(Justin Sun)氏の影響力に対する懸念がここ数週間で浮上している。 ビットゴーは先月、wBTCのカストディをサン氏が一部管理する企業ビットグローバル(BiT Global)と共有することを提案したが、この契約によりビットグローバルにコントロールが集中しすぎるとの懸念を引き起こした。 この出来事の副次的影響で、ckBTCだけでなく、dlcBTCやスレッシュホールド(Threshold)のtBTCなど、wBTCの代替案を提供する競合他社を活気づけた。 |翻訳・編集:廣瀬優香|画像:オスモーシス・ラボ(Osmosis Labs)の共同創業者サニー・アガルワル(Sunny Aggarwal)氏(Danny Nelson/CoinDesk)|原文:ICP-Based Bitcoin Token 'ckBTC' Will Bridge to Cosmos Through Osmosis
CoinDesk Japan 編集部