【大学合格者ランキング】〈慶応大〉都立校が急上昇2位、最難関医学部は女子校が首位
社会全体がコロナ禍から脱しつつあり、日常が戻る中、2024年度入試で合格実績を伸ばしたのはどんな高校でしょうか。「大学合格者ランキング」は、3月中旬から9月まで毎週(大型連休や夏季休暇を除く)の配信を予定しています。様々な大学および大学群の合格者数を出身高校でランキング化し、傾向と特徴を紹介していきます。大学通信の雫純平氏(情報調査・編集部)が解説します。(特に断りのない限り、本ランキングの合格者数は、併願可能な私立大で複数の学部・入試方式での合格者を重複して数える「延べ合格者数」を採用しています) 2024年【大学合格者ランキング表】〈慶應義塾大〉はこちらから
難関国立大との併願がしやすい試験内容
今回は慶應義塾大に合格者を出した高校を紹介しよう。 前回紹介した通り、早稲田大は2021年度から国立大型の入試方式を導入し、私立大専願者が受けづらくなった。では慶應義塾大はどうかというと、一般選抜では以前より文系学部で国語の代わりに小論文が課されていることや、経済学部と商学部で方式によっては数学が課されることなどを特徴としている。つまり、元から私立大専願者が受けづらい方式をとっていたというわけだ。その半面、国公立大志望者にとっては対策しやすい方式であり、東京大や京都大など難関国立大を第1志望とする優秀な受験生を取り込む入試方式として機能していると言える。 では、慶應義塾大の合格者数ランキングを見ていこう。なお、このランキングは一般選抜のみのもので、学校推薦型選抜や総合型選抜等の合格者を含まないものだ。 10位は攻玉社(東京)で102人。22年は67人、23年は86人と、近年着実に合格者数を伸ばしている。品川区に位置する男子校で、港区の三田キャンパスとは物理的な距離も近い。 9位は横浜翠嵐(神奈川)で114人。神奈川県の学力向上進学重点校に指定されている。 8位は海城(東京)で119人。特に社会科学系学部の合格者が多く、商学部は30人で3位、法学部は11人で4位、経済学部は27人で6位となっている。 7位は女子高トップの頌栄女子学院(東京)で122人。文学部25人、法学部30人、総合政策学部9人、環境情報学部8人と、4学部でトップになっている。 6位は浅野(東京)で133人。商学部は33人で2位、経済学部は37人で3位と社会科学系学部に強いほか、理工学部も42人で5位となっている。