佐々木朗希の「不安」と「行く先」...メジャー球団スカウトの《懸念の正体》「持っている能力は間違いなくメジャーでもエース級です」
囁かれる右肩の不安
いよいよ動き出した、メジャー球団によるロッテ・佐々木朗希争奪戦。ロッテがポスティングシステムの申請を行い、MLBに受理されたことで12月10日から交渉が解禁されたが、佐々木の代理人であるジョエル・ウルフ氏は「すでに20球団以上から連絡が来ている」と明言。 【一覧】プロ野球「最も愛された監督ランキング30」最下位は、まさかの… 佐々木がどの球団を選ぶのか注目が集まる中、メジャー球団スカウトが案じていることとは。 23歳の佐々木は、メジャー球団が25歳未満かプロ6年未満の海外選手を獲得する際に適用される「25歳ルール」の対象となり契約総額が限定される。そのため資金力が乏しい球団でも獲得に名乗りを挙げることができる。 ドジャースは編成本部長が佐々木獲得は「最優先事項」と話せば、ヤンキースもブーン監督が「ニューヨークでピンストライプのユニフォームを着るのがもっともふさわしい」となど、早速ラブコール合戦が起きているが、さるメジャー球団のスカウトは佐々木への不安を率直に話す。(以下「」は同スカウト) 「持っている能力は間違いなくメジャーでもエース級です。180とか、200イニング投げれば、相応の成績を残すでしょう。ただ、それだけのイニングを投げたことがない。ロッテでは一昨年の129回3分の1が最多。今季は111回しか投げていないし、6月には前回登板から2週間ほど空けて先発登板させたのに、右上肢のコンディション不良を理由に登録を抹消され、8月まで戻ることができなかった。 投球時に肩に痛みや違和感を覚えるインピンジメント症候群を疑っている関係者もいます。出力が高いピッチャーは、より負荷がかかるから、それを続けてしまうとピッチャーとして短命に終わってしまう危険戦もある」 佐々木の体はまだ出来上がっておらず、常にブレーキに足をかけておくような状態だった。
起用法の難しさ
「佐々木は高校生のときから、とても危機管理能力が高かった。出力を上げてみて、これ以上やると大きな故障に繋がるんじゃないかと判断すれば無理をしない。高校3年生の春のU18日本代表候補合宿のときにかなり出力を上げたことがあったんですが、やはり負担が大きかったんでしょうね。その後は抑えて投げるようになっていた。 夏の岩手県予選決勝で登板回避をしましたが、あのシチュエーションではどうしても全力で投げてしまったでしょうから、あれは正解だったと思います。 ロッテでも登板間隔をほかのピッチャーよりもあけるなど慎重に使ってもらっていながら、それでも休みが必要だったわけです。メジャーのバッターを抑えようと思ったら日本以上に出力を上げないといけないですから、ロッテと同じように状態を見ながらの起用やイニング数を限定してもらわないと長い期間での活躍は望めないと思います。 体ができあがるのは成長が止まった時点から3、4年と言われている。佐々木の場合は26、27歳までかかるんじゃないかな。監督も起用法は難しいと思います」 メジャーでもロッテのように石橋を叩いて渡るように大事に使ってもらえるのか。 「今季、ナ・リーグ新人王に輝いたパイレーツのスキンズも基本的には球数が100球になる前で交代させていた。1番多くても107球。出力がすごく高くて、若いときにイニング数をかなり投げているピッチャーがその後、故障で苦しんでいる例が少なくないですから佐々木側は交渉の中でそういう話もするべきです」 誘いは数多あるが、有力視しているのはどの球団か。
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