トランプ氏、黒人とキリスト教徒に支持訴え
Nathan Layne ［フィラデルフィア ２２日 ロイター］ - トランプ前大統領は２２日、ペンシルベニア州フィラデルフィアのテンプル大学で数千人の黒人有権者を前に演説し、１１月の米大統領選に勝利すれば凶悪犯罪を減らすと訴えた。ワシントンで同日開かれたイベントでは、キリスト教徒に対して選挙に足を運んで自身に投票するよう呼びかけた。 トランプ氏はフィラデルフィアで、警察に「免責」を与えて仕事ができるようにし、連邦政府からの資源投入を増やして「流血によって荒廃した」都市を修復すると述べた。 ただ、連邦捜査局（ＦＢＩ）の統計によると凶悪犯罪は減少している。トランプ氏はこの統計を「偽物」と断じ、バイデン大統領が嘘をついていると非難。「トランプ政権の下で、私たちの街に法と秩序と安全を取り戻す」と述べた。 トランプ氏は、不法移民が黒人やヒスパニックの労働者から仕事を奪っているといういつもの主張を繰り返し、バイデン大統領が移民の受け入れを増やしたことは「偉大なアフリカ系とヒスパニック系の米国人にとっても災難だった」と語った。 フィラデルフィアでは、２０２０年の大統領選でバイデン氏が圧勝しており、今回もトランプ氏の勝算は乏しい。ただペンシルベニア州は激戦州で、同氏は州の勝敗の鍵を握るフィラデルフィアで差を縮めたい意向だ。 一方、保守的なキリスト教団体が同日ワシントンで開催したイベントでトランプ氏は「キリスト教徒は教会には行くが、投票にはあまり行かない。投票すれば、自分たちにどれだけ力があるかが分かるはずだ」と述べ、自身への投票を呼びかけた。
