ポルシェのフル電動SUV 新型マカン 第二世代でマカン4とマカン・ターボをワールドプレミア
運転席とEVマカンの走り
■ドライバーエクスペリエンス:高いコンピューティング性能とコネクティビティー マカンには、曲面デザインの12.6インチ自立型インストルメントクラスターと10.9インチセンターディスプレイを含む、最大3つの画面を備えた最新世代のディスプレイと操作コンセプトが装備される。 また、オプションの10.9インチディスプレイを介して、走行中の乗員によるインフォテインメントシステムの情報の閲覧、設定の調整、ビデオコンテンツのストリーミング再生も初めて可能になったと発表された。 ポルシェドライバーエクスペリエンスには初めて、AR(拡張現実)技術によるヘッドアップディスプレイも装備され、ナビゲーションの矢印などの仮想エレメントは、視覚的にシームレスに現実世界に統合される。87インチディスプレイのサイズに相当する画像がドライバーの10m前方に表示されるという。 新世代のインフォテインメントシステムは、アンドロイド・オートモーティブOSをベースにしており、標準装備されたポルシェコミュニケーションマネジメント(PCM)は、コンピューティング性能を新たなレベルに引き上げるという。 たとえば「ヘイ、ポルシェ」音声アシスタントは、充電ステーションを含むルートを瞬時に提案し、新しいポルシェアプリセンターでは、サードパーティプロバイダーの人気アプリに直接アクセスし、マカンに直接インストールすることが可能だという。 ■リアアクスルステアリングと2バルブダンパーを備えた初のマカン ポルシェは、ポルシェの真髄であるドライビングダイナミクスと特徴的なステアリングフィールに焦点を当ててマカンを開発したと述べた。 「新型マカンは、特にスポーティなシートポジションと低重心、そして印象的なドライビングダイナミクスとステアリング精度によって本物のスポーツカー感覚を実現しています」と、イェルク・ケルナーは説明する。 マカン4とマカンターボはともに4WDであり、2つの電気モーターは、パワーエレクトロニクスを介してほぼリアルタイムに制御される。電子制御ポルシェトラクションマネージメント(ePTM)は、従来の4WDシステムの約5倍の速さで作動し、10ミリ秒以内にスリップに対応することができるという。 さらに、4WDの配分は選択されたドライビングプログラムによって制御され、リアアクスルの電子制御式ディファレンシャルロックであるポルシェ・トルクベクトリングプラス(PTV Plus)も、マカン・ターボのトラクション/走行安定性/横方向のダイナミクスに貢献する。 マカン・モデルのエアサスペンション仕様車(ターボに標準装備)には、ポルシェ・アクティブサスペンションマネジメント(PASM)電子制御ダンピングコントロールが装備される。オプションでスチールスプリングサスペンションとの組み合わせも可能だという。 PASMには、2バルブ技術を採用したダンパーも装備される。より広範なダンパーマップにより、快適性とパフォーマンスの間の範囲がさらに広がったことにより、ドライビングプログラムの違いがさらに明確になると述べる。 ミッドサイズマカンでは初めて、最大操舵角5度のリアアクスルステアリングがオプションに用意された。市街地走行や駐車時に11.1mというコンパクトな回転径を実現すると同時に、ブランドの定評ある一貫して精確なフロントアクスルステアリングによって、高速走行時の卓越した走行安定性を可能にすると彼らは強調した。 2014年以来、ポルシェは世界中で80万台以上のマカンを販売してきた。このサクセスストーリーは、カーボンニュートラルを実現したポルシェのライプツィヒ工場で生産されるフル電動化モデルでも引き継がれることになると彼らは締めくくった。 日本国内における新型マカンの予約受注開始日および価格、仕様等は決まり次第、案内される見込みだ。
AUTOCAR JAPAN(執筆)