香港の複合施設「大館」にスペイン料理店 タパス中心に提供、テラス席も
スペイン料理店「1862 Bar De Tapas Y Vino」(Hall D G-01, Prison Yard, Tai Kwun, Hollywood Rd, Central TEL 2633 1862)が10月6日、香港・中環の歴史とアートの複合施設「大館」にオープンした。大館は2018年に開業し、旧中央警察署・中央裁判所、ビクトリア監獄を含む16の歴史的建造物を改修した歴史ある建物。(香港経済新聞) 【写真】旧中央警察署の場所に位置し、クラシカルな要素を活かした店内の様子 旧中央警察署の場所に位置し、1862年に完成した刑務所内のホールで、香港の植民地時代の過去を垣間見ることができる。石組みや入り口に均等に並ぶアーチなど、イギリス、ビクトリア様式のクラシカルな要素を生かして店の雰囲気になじませた。 店舗面積は2000平方フィート。店内はオープンキッチンで、シェフの様子を見ることができる。8~12人用のプライベートエリアのほか、屋外にも席を設け、大館の歴史遺産や中庭を前に屋外の雰囲気を楽しみながら食事もできるようにした。 料理は、マドリードやバルセロナのにぎやかな広場やサンセバスチャン通りあるようなスペインのタパスバーを意識し、モダンスパニッシュ・タパスを提供する。シェフのSimon Lynch(サイモン・リンチ)さんが手がけるメニューは、定番からオリジナルまで、さまざまなタパスを用意した。 バケットにトマトやアンチョビーをのせた「Matrimonio(マトリモーニオ)」(24香港ドル)は、スペイン語で結婚を意味し、アンチョビーの酢漬け(ボケロン)と燻製(くんせい)アンチョビーを組み合わせ、ニンニク入りのトマトの上にのせた塩気や酸味も感じるタパス。「ガラスのパン」とも呼ばれるパンは、外側がサクサク、内側は気泡が多くモチモチした食感の高加水パンを使う。 子豚の丸焼き「Cochinillo(コチニージョ)」(388香港ドル)は、140度の低温で3時間かけて調理する。世界最古のレストランともいわれる「Botin(ボティン)」などでも知られる同メニューは、グレイビーソースをかけて提供する。 「maiz dulce(マイス・ドゥルセ)」(68香港ドル)は、同店オリジナル料理として、スモークスペイン産パプリカ、カイエンペッパー、スマックなどのスパイスに漬け込んだトウモロコシの 「リブ 」焼き「コーンリブ」を用意した。高温のオーブンでカリカリにローストし、コリアンダーペーストと合わせている。 「Pulpo(プルポ)」(168香港ドル)は、ガリシアのタパスバーやレストランでは定番で、タコの足をグリルしたものだが、同店では、じっくりとゆでた後、スモークパプリカに漬け込み、一本丸ごと焼き上げる方法で調理する。こうすることで、「外はカリッと、中はふんわりする」という。リオハ産チリソースをベースにしながら、香草のソース「モホ・ベルデ」もアクセントに添えた。 営業時間は12時~22時。午後はセットランチメニューも用意し、ハッピーアワーは12時~18時。
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