太陽とシスコムーン楽曲もサブスク解禁で集まる注目

高橋愛・田中れいな・夏焼雅「誤爆～We Can't Go Back～」 　ここまでメンバーの表現力が光る楽曲を紹介してきたが、そのスキルの高さを思わぬ方向に発揮した楽曲も。モーニング娘。を代表する歌姫として愛されてきた高橋愛・田中れいなとBerryz工房などでも活躍してきた夏焼雅という、現役のハロー！プロジェクトメンバーからも憧れの存在として今もなおよく名前の挙がる3人が歌うのは「誤爆～We Can't Go Back～」。元々は3人にとって後輩にあたる一岡伶奈、段原瑠々、川村文乃、高瀬くるみ、清野桃々姫が配信シングルとしてリリースした楽曲になる。一岡らが配信リリースした際、オリジナルメンバーは全員10代で、歌詞もそれらしくお父さんや部活の先輩にLINEを“誤爆”したことをコミカルに歌っているが、高橋、田中、夏焼の3人が制服を着て、それも現役時代から全く劣らない歌唱を聴かせているのが逆に笑えてくる。最近はハロー！プロジェクトでもこういった曲はあまり出なくなっている印象を受けるが、これを機にハロー！プロジェクトの“トンチキ曲”にも触れてみてはいかがだろうか。 太陽とシスコムーン「ズルい女 (Unreleased Studio Recording Ver.)」 　太陽とシスコムーンの楽曲も紹介したい。現在もハロー！プロジェクトメンバーに多くカバーされ、「ガタメキラ」、「Everyday Everywhere」「Magic of Love」など、ハロー！プロジェクト25周年を記念してYouTube上にMVが公開された際も注目を集めていた。 　現在は芸能界を引退した本多RuRuを除いた3人で25周年ツアー『太陽とシスコムーン 25周年スペシャルツアー！～令和でLa Ta Ta～』を開催中で、その歌声を響かせている。太陽とシスコムーンの魅力は、なんと言ってもその歌唱力だろう。今回のサブスク解禁ではハロー！プロジェクト10周年を記念して販売されたベストアルバム『メガベスト』シリーズも含まれており、『太陽とシスコムーン/T&Cボンバー メガベスト』にはシャ乱Qの「ズルい女」をカバーした「ズルい女 (Unreleased Studio Recording Ver.)」も収録。本家シャ乱Q版はもちろん、後藤真希のカバー版もサブスクで聴くことができるので、聴き比べてみると太陽とシスコムーンのパワフルな歌声が際立つと同時に、楽曲が持つ普遍的な魅力に気づく。 　今回紹介したような楽曲MVが公開されているYouTubeのコメント欄を見ると、グループとして現役だった頃のファンはもちろん、その頃を知らないものの街で楽曲を聴いて気になったというファンの声も多く寄せられている。アイドルのセカンドキャリアといえば、グループ在籍時と比較するとどうしても卒業後の活動は落ち着きがちなものだが、M-line Musicも太陽とシスコムーンも今もなお新しいファンを取り込む魅力と実力を持っている。そんな彼女たちにとって今回のサブスク解禁はより広い層に存在を知られ、もっと多くの人に楽曲を愛してもらうきっかけになるだろう。ハロー！プロジェクトだけでなくM-line Music、太陽とシスコムーンの楽曲に耳を傾けてみると新しい出会いがあるかもしれない。