掛布氏が阪神に緊急提言。黒田攻略に2番西岡だ!
阪神が20年ぶりの同一カード3連敗を喫して5連敗と調子を落としている。現在、借金「2」。借金「3」までは「ジタバタする必要はない」が、私の持論だが、あまりにも打線に元気がない。梅野のリードの問題や中継ぎ勢の不調なども敗因として挙げられているが、そこよりも大きな問題は、チーム打率.221と急降下している打撃だろう。 特に不振が目立つのが、2番に起用されながら打率.143という上本と、打率.244の4番・ゴメス。上本は、昨季18パーセントしかなかった三振率が、26パーセントと高く、昨季109点で、打点王となったゴメスも71点ペース。ブレーキとなる場面が少なくない。 上本は、本来引っ張りの打者である。2番という慣れぬ打席で、あれこれと考えすぎて、せっかくの個性が死んでしまっている。もっと自由に打てる打順でなければ、良さを発揮できないのだろう。 ゴメスは、他球団に研究されインサイドを攻められている。外の変化球の見極めは今季も悪くないが、インサイドの見極めができずに、そのボール球に不用意に手を出すようになっている。しかも、ゴメスは今季「引っ張って、大きいのを打ちたい」という意識が強くなっている。インサイドのボール球に手を出すようになると、外のボールを仕留める精度が下がるのだ。ベンチはゴメスに、そういうデータを細かく伝えていると思うが、不振を脱出するためには、徹底した意識改革が必要だと思う。
11日の甲子園での広島の先発は、注目の黒田が予告されている。打線を活気づける戦略のひとつが打線変更である。借金「2」程度で、あわてる必要はないのだが、思い切って鳥谷、西岡、マートン、ゴメス、福留の5人を1番から並べて勝負をかける変更を提案したい。 昨季、セ・リーグで唯一クリーンナップを固定できたのは阪神である。その鳥谷、ゴメス、マートンの3、4、5番の並びに戻して、上本も自由に打てる1番に置き、2番に西岡、もしくは、大和を置くという打線ならば、安心感はある。それも今後の選択肢のひとつになってくるだろうが、上本の現在の不振と、2015年のタイガース打線のこだわりが「1番・鳥谷」であるならば、鳥谷、西岡で、超攻撃的な1、2番を組ませ、率の期待できるマートンを3番に上げたほうが、打線につなぎが出るだろう。そうなると、一方で下位打線が弱くなるが、1番から5番で勝負をかける狙いをもって打線に刺激を与えて、その爆発力に期待するのもひとつの手である。