桂文枝18年ぶり古典落語「又吉君に創作落語やってほしい」
落語家の桂文枝(72)が、自身の誕生日でもある16日に、大阪の「なんばグランド花月」で「文枝SHOW2015」を開催した。旭日小綬章記念の公演でもあり、18年ぶりに古典落語の「抜け雀」に挑戦し、創作落語とあわせて2席を披露した。「古典は気がついたら1時間しゃべってた」と熱が入ったことを伝え、また同じ日に芥川賞を受賞したピース又吉についても触れて「素晴らしい才能やと思う」とエールを送った。 <私の恩人>桂文枝 噺家はへりくだるもの…一晩中泣いたあの言葉
“新婚さん”でもあまりコケないようにせなあかん
「なんばグランド花月」で行われた落語会は、ゲストに春風亭小朝を迎えて満席状態。この日のプログラムは桂三若「秘伝書」、春風亭小朝「大名の茶の湯、」桂文枝「別れ話は突然に…」。中入り後、春風亭小朝「男の花道」、桂文枝「抜け雀」という内容だった。 日常生活をネタにした創作落語「別れ話は当然に…」では、「今日はお越し頂いてありがとうございます。呼んでいない台風まで来ています」と挨拶。そこから「まさか小学校の時は自分が72歳になるとは思いませんでした。同一司会者の番組でギネス世界記録にも認定されました」と、視聴者参加型トーク番組『新婚さんいらっしゃい!』(朝日放送)が44年6か月(放送開始は1971年1月31日)も続いており、ギネス世界記録に認定されたことを話した。 まさに八面六臂の大活躍と言えるが「これからは健康勝負でございます。“新婚さん”でも、あまりコケないようにせなあかん。けど、それを楽しみにしている人もおられる。歩くのがいちばん。3年ぐらい前から歩いてます。まず朝起きて、テレビを見て、1時間~2時間見ます。それから1万歩が目標で散歩に出る。500歩くらいのところで喫茶店があって、どうも、そこに寄ってしまう」などと、身近な話で会場を笑わせた。さらに中入り後は今年3月に亡くなった人間国宝の桂米朝への思いも込め、18年ぶりに古典落語に挑戦し、1時間びっしりと熱演した。 会場は笑いだけでなく、たびたび大きな拍手が起こるなど、ファンは古典落語の世界に聴き入っていた。