避難所の開設手順など学ぶ 市民ら480人が防災訓練 鴨川(千葉県)
鴨川市は2日、同市東条小学校体育館を会場に「防災訓練・防災体験会」を開催した。同校の児童、地域住民、関係機関・団体などから480人が参加し、避難所の開設手順を学び、災害への備えを新たにした。 関係機関の連携強化、市民の防災意識と「自助」「共助」精神の高揚を図ろうという取り組み。あいにくの荒天で、はしご車を使った高所救助、負傷者搬送など発災対応型の訓練と、屋外での体験は中止となり、避難所の開設がメインの訓練となった。 避難所の開設は、大きな爪痕を残した2019年の房総半島台風や23年の台風15号など、想定外の台風や豪雨が増えていることから、市民が避難所を運営する場合の適切な役割分担や行動を、実際に体験する場として実施された。
児童や教職員、地域住民らが避難者となり、避難者の受け入れ、避難所利用登録票の記入、屋内型避難用テントや災害用トイレの設置など、災害初期に必要な一連の行動が展開された。 訓練後は児童と地域住民が、救急救命や応急手当、災害用伝言ダイヤルなどを体験し、災害時に必要な知識を深めた。 「災害は、親と一緒にいるときに発生するとは限らない。こうした体験を含めた訓練は、本当にありがたい」と、自らも訓練に参加した児童の保護者ら。 長谷川孝夫市長は「近年、全国で大規模災害が多発し、命や貴重な財産が失われている。備えることは減災につながる。家族で話し合っておくことが大切です」などと話していた。