冬は血圧が上がりやすい!食べ方の3つの工夫で無理なく血圧対策
冬は1年の中で最も血圧が高くなる時期。鍋料理やおせちなど塩分の高い食事も血圧上昇につながります。高血圧は心筋梗塞や脳梗塞のリスクの一つ。無理なくできる食べ方の工夫を取り入れて、冬の血圧をコントロールしましょう。 ■更年期症状の緩和や美肌効果も!約40種類以上もの栄養を含む注目の食材
冬の高血圧に気を付けて!
冬は気温が低下することで全身の血管が収縮し、夏場よりも血圧が上がりやすくなります。 さらに、クリスマスや忘年会、新年会、家族の集まりなどで、ごちそうを食べたりお酒を飲んだりする機会も増える時期。外食やごちそう続きのときも、高血圧に注意が必要です。 というのも、鍋やおせち料理などは塩分が高く、血圧が上昇しやすくなります。また、アルコールの摂取も、血圧が上がる原因の一つ。春~秋は正常値でも、こうした要因が重なることで、冬になると血圧が高くなる人が増えるのです。
自覚症状がないまま進行…怖い病気を引き起こすことも?
高血圧は自覚症状がほとんどないため、気付かぬうちに血圧が上がってしまっているケースが少なくありません。 しかし、高血圧はさまざまな病気のリスクを高めることがわかっています。 血圧が高い状態が続くと、動脈の壁に負担がかかって動脈硬化を進行させます。その結果、狭心症や心筋梗塞、脳梗塞といった脳血管疾患の他、認知症のリスクも高まります。 また、冬は暖かいリビングと寒い浴室など、室内の急激な温度変化で血圧が大きく変動するヒートショックも起こりやすい時期。血圧が急激に変化することで、脳卒中や心筋梗塞を起こすこともあります。塩分過多な食生活だと、そのリスクがさらに上がってしまうかも……。 高血圧は40歳頃から増えてくると言われますから、自覚症状がなくても日頃から高血圧対策を心掛けていきましょう。
今日からできる!3つの高血圧対策
高血圧対策のカギは、食事を中心とした生活習慣にあります。ここからは、無理なく取り入れられる食事での対策を3つご紹介します。 高血圧対策1:薄味を心掛ける 高血圧対策の基本は、やはり減塩です。塩分の摂取量は、できれば1日5~6g(醤油なら大さじ2程度)未満に抑えるのがよいでしょう。 料理を作るときは、塩や醤油、味噌などの調味料を少し減らして、薄味を心掛けることが大切。薄味でも満足感を得るコツは、旨味や香辛料の香り、酸味などを上手に取り入れることです。 かつお節や昆布をはじめとする出汁をきかせれば旨味がアップし、薄味でもおいしく食べられるようになります。また、こしょうや唐辛子、カレー粉などの香辛料、酢やレモンなどの酸味、海苔やゴマなど風味のある食材を利用するのもおすすめ。 ただ、食べる量が多いほど塩分摂取量は多くなるので、ごちそうだからといって食べ過ぎないように気を付けて。 高血圧対策2:鍋や味噌汁は具沢山に 冬においしい鍋や、豚汁・味噌汁などは、汁に多くの塩分が含まれています。汁を飲む量を減らせるように、野菜などをたっぷり入れて具沢山になるよう工夫するとよいでしょう。 また、ランチなどでもよく食べる麺類は、思っている以上に塩分が含まれています。ラーメンやうどんなどは、スープを飲み干さないように気を付けるだけでも塩分摂取量がダウン。例えばラーメンは、スープを半分残せば約24%の塩分をカットできると言われます。 麺類もできるだけ具沢山のメニューを選び、スープを残すなどして塩分摂取量を減らしていきましょう。 高血圧対策3:血圧を下げる食べ物を取り入れよう 食塩(ナトリウム)を体外に排出する働きのある食物繊維や、血圧を下げる作用があるカリウムを含む食べ物を、毎日の食事で積極的に取り入れるといいでしょう。 ・食物繊維が豊富な食べ物……きのこ類、ゴボウなどの根菜類、海藻類など。 ・カリウムが豊富な食べ物……春菊、ほうれん草、アボカド、ナッツなど。 きのこ類や春菊などは鍋料理にもぴったりですし、海藻類やアボカドはサラダにしてもおいしく食べられます。好みのメニューにうまく取り入れ、血圧対策に役立ててみては? アーモンドやカシューナッツなどのナッツ類もカリウムが豊富なので、無塩タイプをおやつに取り入れるのもおすすめです。 ■■どうしても外食やごちそうが続くときはどうすればいい? 年末年始で人が集まるイベントが目白押しのシーズンは、外食やごちそうが続きがち。減塩などの対策が難しいこともあります。 そんなときは、料理に調味料を足さないといった食べ方の工夫も心掛けてみて。 例えば揚げ物はソースや醤油をかけずにレモンだけで楽しむ、サラダはできるだけドレッシングをかけず素材の味を楽しむ…といった工夫をすれば、塩分摂取量を減らせます。鍋や麺類のスープを飲み干さないといった基本の減塩対策と合わせて、無理なくできそうな対策を取り入れるといいでしょう。 なお、高血圧を防ぐためにはお酒の「適量」を守ることも大切。目安は、ビールなら中瓶1/2本、ワインなら1杯、日本酒なら半合ほどです。飲みの席でのアルコールは適量を意識して上手に楽しんで。