『シサム』アイヌと和人の間で揺れ動く――予告編解禁 主題歌は中島みゆきに決定
寛一郎が主演する映画『シサㇺ』より、予告編と本ビジュアルが解禁された。主題歌は中島みゆきの「一期一会」に決まった。 【動画】命を救ってくれたのは憎まれるべき相手だった――『シサム』予告編 本作は、アイヌと和人との歴史を描いた人間ドラマ。蝦夷地と呼ばれた現在の北海道を領有した松前藩が、アイヌとの交易を行っていた史実が基になっている。 主演の寛一郎が、蝦夷地に赴き、異なる文化や風習に触れることで、アイヌの持つ精神や理念に共鳴してゆく武家の若者を演じている。交易の旅に同行する彼の兄を三浦貴大、主人公の復讐(ふくしゅう)相手となる男を和田正人、さらに、坂東龍汰、平野貴大、サヘル・ローズ、古川琴音、富田靖子、緒形直人、要潤などが出演する。 脚本を手掛けたのは尾崎将也。本作では日本語とアイヌ語のせりふを混在させながら、現代社会における不寛容が暴力へと繋がってゆくプロセスを丁寧に紡ぎ出している。監督は中尾浩之。 主人公の高坂孝二郎(寛一郎)は兄、栄之助(三浦貴大)とともにアイヌとの交易で得た品を他藩に売る仕事をしていた。師範の大川(緒形直人)の「松前藩士は蝦夷地に入って一人前だ」という言葉を胸に、交易の旅で初めて蝦夷地に向かう決心をした孝二郎は、兄、そして高坂家の使用人である善助(和田正人)を伴って北の大地に赴く。「兄上が一緒なら心配ない」と自信をのぞかせる孝二郎だったが、ある夜、使用人の善助の不審な行動を見つけた栄之助は、善助に殺害されてしまう。 兄の敵討ちを誓い善助を追って森の奥深くへと向かった孝二郎だったが、追いかけた先ではアイヌの間で和人への反発の動きが高まっていたー。そんな中、孝二郎は脇腹を刺され負傷してしまう。瀕死の孝二郎を救ってくれたのは、敵であるはずのアイヌの人々だった。孝二郎はアイヌの人の優しさに触れ、和人とアイヌの間にある深い溝や真実を知ることとなる。和人とアイヌの間で揺れ動く孝二郎。兄を殺され、復讐を誓った若き侍が選んだ道とは-。 主題歌に決まったのは、2007年に発売された中島みゆきの40作目のシングル曲「一期一会」。初めて訪れるアイヌの土地で、そこに暮らす人々の異なる風習や文化に触れたことにより、己の人生を見つめ直してゆく主人公の心情が楽曲の世界観に完全にマッチすることから、プロデューサーの熱い願いにより本作の主題歌に決定した。 映画『シサム』は、9月13日より全国公開。 ※シサムの「ム」は小文字が正式表記