【OurAge読者の声を集めた「隣の50歳」】終活で親やきょうだいに聞きにくいこと、話しづらいことは何ですか?
2位「お墓や葬儀のこと」
【150票】 「自分が死んだら夫の家の墓には入らず、自分の両親の墓に入りたいと思っているのだが、そのことを夫に話しづらい」(53歳・専業主婦) 「自分が死んだら、骨はお墓に入れず撒骨して欲しいのだが、家族がそれをどう思うのか。聞きにくい」(52歳・その他) 「実家のお墓のこと。両親は私が引き継いでくれると思い込んでいるが、内心はもう墓じまいしたいと思っている」(48歳・会社員) 「墓じまいをし、永代供養墓にしてしまいたいが、親族それぞれ意見があるだろうと思うと話し合うのが億劫になる」(55歳・その他) 「親がどんな葬儀をしたいのか。どれくらいの規模で、どの程度の知り合いまで声をかけて欲しいのか、など。なんか亡くなるのを待っていると思われるようで聞きづらいです」(51歳・専業主婦) 「実家のお墓について。男兄弟がおらず、お墓の将来が気になっているがなかなか話す機会がない」(60歳・専業主婦) 「お墓と仏壇のこと。お世話する人のことを思うと、墓じまいしたほうがいいのではと思う。自分は、心の中で手を合わせればいいと思うタイプなのだが、冷たい人間と思われそうで言いにくい」(55歳・パート・アルバイト) 「既婚だけど子どものいない私。妹はいますが独身です。親や祖父母が眠っているお墓をどうしたらいいのか……妹となかなか話せずにいます」(49歳・パート・アルバイト) 「葬儀に関しては聞きづらいです。親をまず送る準備として葬儀会社の資料を取り寄せてみたのですが、そのこと自体を親やきょうだいにはなかなか話せずにいます」(58歳・公務員)
3位「延命処置を希望するかなど」
【70票】 「いざというときの延命処置の希望について聞きにくいです。聞いたらきっと親は〝しなくていい〟と言うと思いますが、逆に私のほうがその場になったら延命処置をしない、なんてことを受け入れられないのではと思うからです。我が家は親が高齢なので、こういったことを真剣に考える時期にきています」(不明) 「親に延命処置の希望の有無について。とくに父は〝縁起でもない!〟と激怒しそうで聞きづらいです」(47歳・専業主婦) 「お葬式のことはもちろんだが、延命処置の希望についても聞きにくいですね。身近な人の死に関することは、単に聞きにくいというだけではなく、自分が現実として受け止めたくないからなのかもしれません」(51歳・会社員) また今回寄せられた回答の中には、親やきょうだいに聞きづらいことのほかに、〝自分の老後の不安を打ち明けにくい〟というコメントもたくさんあった。 どのようなものかというと…いくつかご紹介する。 「一人暮らしの私が病気になったとき、きょうだいの誰かが面倒を見てくれるのか。そんな不安について、きょうだいに聞きづらい」(58歳・会社員) 「独身なので、もし自分が介護が必要になったとき、妹を頼っていいのかどうか。死んだ後のことも。妹とまだ話す機会がなく不安に思っています」(46歳・その他) 「私は子どもがいないので一人暮らしになったとき、孤独死しないか不安です。そうならないよう、甥と姪のうち誰かが見守り役を買ってでてくれるつもりはあるのか…聞きづらい」(55歳・専業主婦) 「親戚たちから〝独身で気ままでいいなぁ〟とずっと言われてきたので、孤独死したらと内心不安に思っていることを今更言えない」(55歳・会社員) 「私はおひとりさまで甥しかいない。私が死んだ後、片づけとかしてくれるのだろうか?と心配だが、甥には聞けずにいる。こういうケースに対応し、終活してくれる機関などができて欲しい」(54歳・会社員) ラストの「終活してくれる機関などができて欲しい」という54歳・会社員の方のコメントについてだが、実はあるのだ。 筆者も子どもがいないので、そのときに備え、死後の家の片づけや葬儀・納骨の執り行いなどさまざまなことをあるNPO法人に依頼してある。その顛末はOurAge編集部の今日のつぶやきブログ『【50代からの明るい終活 私の場合②】認知症への不安と恐怖はコレで消しました』に書いたので、興味のある方はお読みいただけたら幸いだ。 「隣の50歳」、今回はここまでだがいかがだっただろうか? 親が亡くなったときのことって、今のうちに備えておかなきゃと思っていても、お互いが元気なうちはついつい先延ばしにしがちだ。筆者もそうだった。 けれど元気だった父がある日突然亡くなり、急いで葬儀の準備をすることになったときに痛感したのは、葬儀ってやり直しはできないものということ。そのため、何か失敗があっては故人に申し訳が立たないとお寺とのやりとりには本当に神経を使った。 だからこそ故人が安らかに旅立てるよう、そして残った者に後悔が残らないよう、生前に父の意向や好みをさりげなくきいておけばよかったということだ。 そんな〝ついつい先延ばしにしてしまっている〟方にとって、今回の「隣の50歳」がよいきっかけになれば幸いだ。 イラスト/すぎうらゆう 構成・原文/編集部員・ギリコ