「あんたの負けるところは見たくない」妻にハッパかけられ53歳競輪選手が奮起「俺の位置を狙ってきたら徹底的に戦う」/青森競輪
青森競輪場のミッドナイト競輪「WinTicket杯(F2)」は1日、2日目を迎える。6RのA級準決勝に出場する富永益生(53歳・愛知=66期)に話を聞いた。 まずは初日の走りを振り返ってみる。予選の5Rでは練習仲間で1番人気の内藤久文の番手だった。その内藤久文が渡邊颯太に叩かれてしまい、飛び付く格好になって苦しい展開だったが、自分の位置をしっかり確保。2センター過ぎから外を回して鋭く伸びての1着スタート。健在振りをアピールした一番と言っていいだろう。 「しっかり周りは見えていたし、最後の伸びに関しては練習の成果だと思う」と話す。 今期は3場所を走ったが、白星は1つだけで決勝も外している。その事について聞いてみると「前期は連続(1月の玉野、2月の西武園)で失格をしてしまって、ヨコの動きが制限されてしまった。それで絡まれた時にヨコができなくて…。気持ちが弱くなっていたのかもしれないし、その事でかみさんに『失格しても仕方ないし、あんたの負けるところは見たくない』と言われたんだよ。それで気持ちが入ったというか、これからは俺のところに来たら徹底的にやると決めた。失格覚悟でやるつもり。そういうのを見せておかないと、親爺だから簡単に飛ぶだろうとか勝てるだろうなんて舐められるからね」と言う。 準決勝は同地区で売出し中の機動型でもある近谷涼の番手だ。「近谷君とは1回あるかな。多分、2回目の連係になると思う。自分の感覚では近谷君は大学出のエリートで、自分は雑草魂でここまできた(苦笑)。許さないよ」と差す気満々だ。(アオケイ・忍足記者)