出雲駅伝の前日会見に出席した青学大の原晋監督。作戦名「かっ飛ばせ大作戦」を発表した（撮影・川並温美）

大学三大駅伝の今季開幕戦「第36回出雲全日本大学選抜駅伝競走」（サンケイスポーツなど後援）は14日、号砲が鳴る。13日は島根・出雲市内で記者会見が開かれ、今年1月の箱根駅伝で7度目の総合優勝を果たした青学大の原晋監督（57）は、今大会の作戦名を「かっ飛ばせ大作戦」と発表した。 残暑が厳しい「神有月」の出雲。6年ぶりの優勝を目指す箱根王者、青学大の原監督は恒例の大会作戦名を発表した。 「メジャーリーグも日本のプロ野球も今、盛り上がっていますよね。野球界に負けないように、かっ飛ばせ大作戦で優勝を目指して頑張ります」 会見では作戦名をド忘れし、〝ぶっ飛ばせ大作戦〟と物騒な名前と間違えるアクシデントもあったが、戦力に隙はない。 6月の日本選手権男子5000メートル4位の鶴川正也（4年）から始まり、2区に箱根6区区間2位の野村昭夢（4年）、3区に箱根2区区間賞のエース黒田朝日（3年）、最終6区に箱根3区区間賞の太田蒼生（4年）と自慢の布陣。原監督は「1区からかっ飛ばせかっ飛ばせ鶴川、かっ飛ばせかっ飛ばせ野村！」と上機嫌だ。 「出雲は短い駅伝で前半の遅れが致命的になる。チームで5000メートル最速の鶴川を1区に置いて前半から勝負をしていきたい。3区黒田で先頭に躍り出て独走態勢を築ければ」と指揮官は狙いを語った。2016年度以来の大学駅伝3冠を狙い、フレッシュグリーンが強烈なスタートダッシュを決める。（川並温美） ▼スタート　14日午後1時5分 ▼コース　島根・出雲大社正面鳥居前―出雲ドーム前、6区間45・1キロ（1区8キロ、2区5・8キロ、3区8・5キロ、4区6・2キロ、5区6・4キロ、6区10・2キロ） ▼放送予定　午後1時～同3時25分（フジテレビ系）、午後1時～同3時30分（文化放送）で生放送 ■出雲駅伝　大学三大駅伝の初戦。1989（平成元）年に始まり、今年は第36回目。6区間45・1キロと距離が短く、スピードレースとなる。各地区学連が選抜する20チームと米国アイビーリーグ選抜が出場。最多優勝は山梨学院大の6度。昨年は駒大が1区から一度も首位を譲らず、大会新記録で2連覇を果たした。 ■大学三大駅伝　10月の出雲、11月の全日本、1月の箱根（東京―箱根間往復）を指す。スピード重視の出雲は6区間45・1キロ、全日本は8区間106・8キロ、2日間かけて行う箱根は10区間217・1キロと最長で選手層の厚さが問われる。出雲が始まった1989年から3冠を成し遂げた大学は90年度の大東大、2000年度の順大、10年度の早大、16年度の青学大、22年度の駒大の5校。