ダムの上を通り抜ける「世にも珍しい酷道」…三重―大阪間を結ぶ名阪“じゃない”国道25号を走破してみた
駐車台数500台と日本一の規模を誇る道の駅、針T・R・S(はりテラス)を過ぎると、再び山間部に入ってゆく。天理の市街地を前に、山々を越えなければならない。名阪国道でも急カーブと急こう配が連続し“Ωカーブ”と呼ばれている最大の難所だ。
ダムの上を通過する…
非名阪も峠越えとなるが、山深い場所なのに2車線が確保されている。すると、前方にダムが見えてきた。天理ダムだ。ダムの周辺はダムマネーで道路が整備されるため、比較的走りやすい道が多い。特筆すべきは、国道25号がダムの本体ともいえる堤体上を通過することだ。 国道がダム本体の上を走るというのは、他にも例はあるが珍しい。 ダムを過ぎると、急カーブを繰り返して一気に高度を下げていく。道の状態も良くなり、集落を過ぎると街に出た。天理市内で2つの国道25号は1つになり、非名阪はここで終わりとなる。国道25号はこの先、大阪市まで続いているが、普通の国道となるので、ここでは割愛したい。 亀山から天理まで、名阪国道を走れば1時間半ほどの道のりとなるが、非名阪だと寄り道も含めて5時間もかかってしまった。単なる移動だと時間は短いほうがいいに決まっているが、景色や遺構を眺め、楽しみながら旅をするのは至福の時間だ。 名阪国道と非名阪、どちらが良いとか悪いではなく、どちらにも良さがある。たまには名阪国道を降りて、下道を楽しみながら非名阪を走ってみてはいかがだろうか。
鹿取 茂雄
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