「マスターズ甲子園」予選に25校OBが名乗り 長野の高校野球OB連盟
最近の少年野球人口の減少などを憂いて野球の盛り上げを目指す「長野県高校野球OB連盟」が発足、1月13日に長野市で第一回定期総会を開きました。高校野球OBの全国大会「マスターズ甲子園」を目指す長野大会に早くも25校のOBが参加表明。野球のシルバーパワー全開に向けスタートしました。
長野OB連盟には30校が参加
OB連盟には、これまでの呼びかけに応えて長野、長野商業、丸子修学館、上田千曲、松本深志、松商学園、岡谷南、赤穂など県内から30校が参加。総会で役員などを決めるとともに、さっそく今年のマスターズ甲子園に向け県代表を決める長野大会の準備に取り掛かりました。 加盟30校のうち25校が全国高校野球OBクラブ連合(マスターズ甲子園)にも参加して全国大会のマスターズ甲子園を目指し、県代表を決める長野大会は、3月下旬から8月まで開催予定。決勝戦は8月25日に長野県飯田市で行う予定です。 連盟によると、全国高校野球OBクラブ連合は全国40都道府県から620校が登録。長野県のOB連盟発足と全国クラブ連合への加盟の動きは約半年の間に具体化し、「迅速な動きが注目されている」としています。長野の加盟校数も全国の10番以内と見られ、勢力を示すことになりそうです。 長野のOB連盟の発足とマスターズへの挑戦の背景には、最近の子供たちの野球離れへの危機感があります。連盟によると、一昨年発足した長野県青少年野球競技会の加盟団体のうち小中学生の野球の登録者は2010(平成22)年から2016年にかけて約4500人、30%近く減少して1万1100人ほどに。サッカー、卓球、水泳などが減少していないのと対照的です。 原因として人気スポーツの多様化や指導方法などがチームにより異なることなどが挙げられています。事態を深刻に受け止めたOBらが自らマスターズ甲子園を目指すことで「野球の振興を図る共通認識を広げたい」とし、県内の野球関係の団体とも連携していくことになりました。 連盟の幹部らは「OBがこのまま引退している場合ではない」と、今後の活動に力を入れていくことにしています。 【長野県高野OB連盟への加盟状況・現在30校)】 ・北信(長野県北部)=長野、長野商業、飯山、長野日大、長野吉田、松代、篠ノ井、長野工業 ・東信(同東部)=丸子修学館、上田千曲、上田、岩村田、佐久長聖、上田西、小諸商業 ・中信(同中部)=松本深志、松商学園、松本県ケ丘、大町岳陽、松本工業、塩尻志学館、 松本美須々ケ丘、松本蟻ケ崎、穂高商業 ・南信(同南部)=岡谷南、赤穂、飯田、駒ケ根工業、岡谷工業、下伊那農業 【全国高校野球OBクラブ連合(マスターズ甲子園)への加盟状況・現在25校】 ・北信=長野、長野商業、飯山、長野日大、長野吉田、松代、篠ノ井、長野工業 ・東信=上田、岩村田、佐久長聖、小諸商業 ・中信=松本深志、松商学園、松本県ケ丘、大町岳陽、松本工業、塩尻志学館、松本美須々ケ丘、穂高商業 ・南信=岡谷南、赤穂、飯田、駒ケ根工業、岡谷工業
---------------------------------- ■高越良一(たかごし・りょういち) 信濃毎日新聞記者・編集者、長野市民新聞編集者からライター。この間2年地元TVでニュース解説