日光東照宮で１７日、秋の大祭のハイライトとなる「百物揃千人武者行列」が勇壮に行われました。 千人武者行列は今からおよそ４００年前に江戸幕府の初代将軍、徳川家康の遺骨を現在の静岡県の久能山から日光東照宮に移した行列を再現したものとされ、春と秋の２回、行われています。 多くの観光客が見守る中、行列は午前１１時にスタートし、よろい・かぶとの武者ややり持ちなどの装束をまとったおよそ８００人が１キロ余りの道のりを練り歩きました。 今年は日光東照宮を含む「日光の社寺」が世界遺産に登録されて２５周年の記念の年です。また、アメリカのテレビ界のアカデミー賞ともいわれる「エミー賞」で俳優の真田広之さんが徳川家康に着想を得た武将を演じたドラマ「ＳＨＯＧＵＮ」が史上最多の１８冠を獲得し、日本の歴史や文化が改めて注目を集めました。 家康をまつるきらびやかな神輿が登場すると、訪れた人たちは家内安全などを願いながら賽銭を投げたりして勇壮な時代絵巻を楽しんでいました。 以前、日本に住んでいてアメリカから家族で訪れたという女性は「昔の歴史が大好きで、きょうは特別に楽しかった。行列はとっても素敵」と語り、名古屋から来た観光客は「朝はくもっていたんですけど、ちょうど行列が出てくるときに日が射してきて『さすが日光』だと…。本当にきらびやかで感動しました。歴史あることは先々ずっと長く続いてくれたらと思います」と話していました。