渡辺恒雄氏 語っていた理想の最期 主筆室で「ポックリ」 こだわったクラシック音楽葬
「達者でポックリ、意識しないうちに死ぬ」と理想の最期について語っていた渡辺恒雄氏。 想定していたのは、主筆室での突然死か、病院で家族に見守られて大好きだったクラシックを聴きながらの安楽死だった。 最後の晩餐(ばんさん)には、戦時中に口にしていた小粒のゆでたジャガイモに塩をかけたものを挙げていた。 葬儀にもこだわり、無宗教の音楽葬にすることを遺言としていた。流す曲はベートーベンの交響曲第3番の第2楽章など自ら選んだ「渡辺恒雄音楽葬曲目集」で、秘書が探す手間を省くため社長室の目立つ場所に保管していたという。