3月8日の国際女性デーって知ってる？　すべての人が女性について考える世界的な記念日で、至るところにシンボルのミモザが飾られているのを見たことがある人も多いはず。近年、日本でも広がりを見せている注目のムーブメントを大特集。

国際女性デーはいつから？ 過ごし方は？ 疑問をQ＆A

引用元：bis

国際女性デーを意識する簡単なアクションとして、まずは過去と今の女性について目を向けよう。今、私達ができることは？ そもそも国際女性デーとは… 1975年に国連によって制定された国際女性デー。起源は1904年、ニューヨークで女性労働者が婦人参政権を求めたデモ。この日が3月8日だったことから、毎年同日を国際女性デーとし、これまですばらしい役割を担ってきた女性達の勇気と決断を称える日になった。世界各地で女性の権利を尊重し、ジェンダー平等を考える動きが見られる。 ジャケット￥52,800 ／エズミ（リ デザイン）　中に着たボディスーツ￥27,500 ／ラインヴァンド　スカート￥31,900 ／サムソ サムソ（エイト）　ネックレス［上］￥137,500、［下］￥69,300 ／ともにジジ（ホワイトオフィス）　リング￥9,350 ／オーロラ（ロードス）　シューズ￥8,900 ／チャールズ＆キース（チャールズ＆キース ジャパン）

回答するのは… 一般社団法人 HAPPY WOMAN 代表理事小川孔一さん

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HAPPY WOMANとは…？ 「女性のエンパワーメントとジェンダー平等」を推進し、活力ある社会実現を目指すプロジェクト。国連や内閣府、女性の活躍を応援する企業とパートナーシップを組み、すべての人が豊かに幸せな人生を送る環境作りをサポート。 Q.世界ではおなじみの国際女性デー。日本で知られるようになったのはいつから？ 国際女性デーに関する動きが日本で見られるようになったのは本当にごく最近のこと。『HAPPY WOMAN FESTA』をスタートさせた2017年当初は、まだ国際女性デーという名前すら知られていなくて、興味・関心を持っている人はほんのひと握りでした。しだいに各企業やブランドが目を向けたことで国際女性デーを大切にしようとする風潮が徐々に広がっていますが、日本で社会的なムーブメントになるのは、もう少し時間がかかりそう。国際女性デーが特別な日でなくなる社会を目指して、私達は活動を続けています。 Q.国際女性デーにはSDGsも密接に関係しているって本当？ よく環境問題で注目されがちなSDGsですが、目標のひとつに「ジェンダー平等を実現しよう」という項目があります。日本は世界的に見てこのジェンダー平等の目標において“深刻な課題がある”と判断され、それが足を引っ張る形で、世界のSDGs達成度ランキングでも年々順位を落とす結果になっています。最新のランキングは166カ国中21位。上位に見えますが、こちらも日本の順位の推移を見ると過去最低。ジェンダー平等を実現することが、SDGsの達成にもつながるのです。 Q.世界中がジェンダー平等の社会を考える日。各国が目指している理想は？ ジェンダー平等社会の実現は、私達が自分らしく、幸せな人生を送るために不可欠な要素です。世界中で性別にかかわらず平等に機会が与えられること、女性の活躍推進が叫ばれています。2022年に国連が現在のペースでいくと、ジェンダー平等の完全な実現には300年かかると発表しましたが、これはあくまで世界的な指数。なかなか管理職比率や継続就業率が上がらない日本は、それ以上に時間がかかるでしょう。これを機に日本の現状に目を向けてみて。 Q.日本のジェンダーギャップの実態は？ 男はこうあるべき、女はこうあるべきという無意識の思い込みが根強い日本は、ジェンダーの問題が深刻化し続けています。 実際に政治・経済・教育・健康の4分野において男女格差状況を測るジェンダーギャップ指数では、2022年度の116位に対し、’23年度は125位にランクダウンしています。これは調査開始以来、過去最低の結果です。この状況を打開しようと国を挙げて努力しているものの、他国がさらに早いスピードで改善しているために、追い抜かれているのが現状です。 Q.日本の問題に対して、私達が今できることは？ 第一はこの問題に関心を持つこと。以前Z世代の子に話を聞く機会があったときに、ジェンダー問題に興味を持っている人が多かったんです。ただある程度ジェンダー平等の動きがある時代に生まれてきているので、男女差別のあった過去に目を向けるのもいいかもしれません。あとは自己肯定感を上げることがジェンダー問題において実は重要です。日本人は諸外国に比べて自己肯定感が非常に低い。自分で自分を幸せに、自信を持たせることが、女性の活躍推進にもつながると思います。 Q.女性のエンパワーメントにおける課題は？ 政治・経済分野への女性参画拡大は、大きな課題と言えます。性差別の撤廃は大前提ですが、少子化が深刻化している日本では、女性の力を大きく必要としているのが事実。そのために、すべての女性が個性と能力を発揮できる社会を整えることが大切です。そんななか問題視されているのは現代人の行動力。特に日本はうまくいくかわからないことに積極的に取り組む人が減ってきているので、まずはワクワクする気持ちを大切に行動を。意外と身近なところから人生を楽しむヒントを得られるはず。 Q.国際女性デー当日、どのように過ごすのがいい？ いろいろ話しましたが、これは好きに過ごすのがいちばんです！　何かしらアクションを起こしたい人は、イエローを身につけるのもよし、イベントに足を運んでみるのもよし、花屋でミモザを買ってみるところから始めるのもよいでしょう。私達は例年2～3月にかけて全国各地で国際女性デーイベントを行っているのと、bis読者さんのような若い世代に向けたワークショップを開く機会もあります。気になった方はぜひ一度いらしてください。