人々の生活と経済を支える鉄道インフラの役割を見直す記事6選
4:〈東京メトロ上場へ〉なぜ、今やっと行うのか、遠のいた都営との一元化の行方は?(2024年10月3日)
国と都が10月23日に東京メトロ株を上場し、両者が保有する株式の50%を放出する。2002年に成立した東京地下鉄株式会社法は「できる限り速やかにこの法律の廃止、その保有する株式の売却その他の必要な措置を講ずる」と完全民営化を定めているが、20年以上を経て今回ようやく50%の株式を売却することになった。 ここまで時間がかかったのは、都がメトロを所有し、後発の都営地下鉄を一体化させたかったためだ。今回の上場で、都営とメトロの合併はさらに遠のいた。これは利用者にとって歓迎すべき結果と言える。 パリやニューヨークと異なる発展を遂げた東京の地下鉄 大正時代にできた日本で初めての地下鉄(銀座線)は、東京地下鉄道株式会社と東京高速鉄道株式会社によって民営で建設・運行されていた。ところが1930年代の世界的大不況の中で経営難に陥り、政府によって1941年、帝都高速度交通営団(通称営団地下鉄)が設立され、経営を引き継いだ。
5:<東海道新幹線60周年記念>あなたはいくつ答えられるか?”特選”東海道新幹線クイズ(前編)(2024年10月1日)
Q1:N700Aのパンタグラフ両脇の壁は何のため?架線から電気を受けとるのがパンタグラフ。N700Aのパンタグラフの両脇には、大きな壁のようなものがあります。これには、どんな役割があるのでしょうか? (1)高速でパンタグラフに当たった雨が飛び散るのを防ぐ (2)汚れやすいパンタグラフの目かくし (3)沿線への騒音を防ぐ
6:【新幹線の”道”を支える匠の技】職人の五感のセンサー、ミリ単位のレール異変も見逃さないプロ集団(2024年8月31日)
深夜の東京駅八重洲口。宵の口に煌々と灯っていた高層ビル群の窓の明かりも日付が変わる頃にはほとんどが消え、行き交う人や車も少ない。だが、東京駅だけは眠らない。 夜間にしかできない仕事がある。東海道新幹線にとって、営業運転を終えた午前0時から始発列車が走り出す午前6時までは保線作業に欠かせない時間帯だ。線路や設備を念入りに整備して、翌日の営業運転につなげる。 午前1時半、東京駅近くの工事用通用口から線路内に入った。線路上を東京駅に向かって歩くと、脚立に上り高い位置で架線の保守工事を行っている作業員たちが見えた。駅のホームは昼間のように明るく照らされ、やはり何人もの作業員がせわしなく働いていた。深夜の東京駅では線路以外にも架線工事や駅ホームの工事などさまざまな作業が行われている。 線路上には、巻き尺を使ってレールの長さを測っている一団がいた。50メートルほどあるレールの長さを測り終えると、今度は向きを変えて同じレールの長さを測る。さらに別の人が同じ作業を行う。この作業は人や向きを変えて何度も繰り返された。その後は特殊な機械を使ってレールの高低、軌間、ゆがみなどの状態を確認する。測定したデータはリアルタイムで無線接続されたタブレットPCに保存される。
Wedge ONLINE編集部