「純金融資産1億円以上」の富裕層の割合を確認!【お金のプロが語る】富裕層の3つの共通点とは
【金融のプロが解説】富裕層の3つの共通点
ここからは、金融のプロである筆者が考える「富裕層の共通点」をお伝えしたいと思います。 ●富裕層は「戦略的である」 富裕層は、資産の管理や運用に対して非常に慎重な姿勢を持っており、リスクを分散させるために、さまざまな視点から検討し、資産を常に監視しています。 2024年から新NISAが始まりましたが、「なんとなく周囲に合わせて米国株ばかり購入している」という方も少なくないでしょう。 しかし、安定的な資産運用を実現するためには、資産の組み合わせ(ポートフォリオ)を適切に管理することが重要です。 自身のポートフォリオを見直し、リスク分散が適切に行われているかどうか確認してみることをおすすめします。 ●富裕層は「頼れる専門家がいる」 前述した調査によると、日本の富裕層の多くは「事業オーナー」、つまり起業家であるケースが多く、金融資産が1億円から5億円の富裕層の、約3分の1が事業オーナーであるというデータも示されています。 また、富裕層は金融機関など多くの専門機関に相談した経験があり、困ったときには「頼りになる専門家」がいることが明らかになっています。 現代ではインターネットを通じて多様な情報が簡単に得られますが、やはり「その分野の専門家」に相談することが、効率的な資産形成への最短の道なのかもしれません。 ●富裕層は「情報やスキルを常に収集している」 筆者の経験から、富裕層は自己啓発や学びに対する意欲が非常に高いと感じています。 彼らは最新の情報やスキルを常に取り入れようと、読書だけでなく、セミナーやワークショップにも頻繁に参加し、自分の知識を深めることに惜しみなく投資する姿勢が多く見られます。 このような学びへの熱意が行動力を生み出し、結果的に人脈を広げ、さらなる利益を生むことにもつながっているのでしょう。
まとめにかえて
今回は純金融資産1億円以上の富裕層の割合や、彼らの共通点について解説してきました。 富裕層と聞くと「自分には関係ない」と感じるかもしれませんが、実はすぐにでも参考にできるポイントもいくつかあります。例えば、相続や贈与で大きな資産を築くのは簡単ではありませんが、資産運用であれば誰でも始めることが可能です。 特に、最近注目されているNISAやiDeCoといった制度を活用すれば、税制の優遇を受けながら資産を運用することができます。銀行にお金を預けているだけでは、大きな資産の増加は期待できませんが、これらの制度を使うことで効率的に資産を増やす可能性が広がります。 ただし、投資は利益が得られる可能性がある一方で、元本割れのリスクもあるため、メリットとデメリットをしっかり理解してから取り組むことが大切です。もしNISAやiDeCoの内容をよく知らない場合は、一度確認してみることをおすすめします。 現役世代にとって、物価上昇や年金問題といった将来の心配事は尽きません。富裕層のような大きな資産を築くことは難しいかもしれませんが、長生きしても安心して暮らせるような準備を進めておくことは、誰にとっても大切なことではないでしょうか。
参考資料
・株式会社野村総合研究所「野村総合研究所、日本の富裕層は149万世帯、その純金融資産総額は364兆円と推計 | ニュースリリース | 野村総合研究所(NRI)」 ・株式会社帝国データバンク「定期調査:「食品主要 195 社」価格改定動向調査―2024 年 12 月/2025 年」
橋本 高志