第28回 東京モーターショー1989 日産編【2】4代目フェアレディZ登場! そして弟分のNXクーペもお披露目に
第28回 東京モーターショー1989 日産編【2】 【1】から続く 展示場を幕張メッセに移した東京モーターショーにも多くの観客が詰めかけている。開催期間は12日間だったが、192万4200人と、200万人の大台に迫る観客動員数を記録した。また、1954年の第1回から28回の開催で、ついに累計観客動員数が3000万人に達している。これを記念したイベントも会期中に開催された。 >> 【画像11枚】1989年、東京モーターショーで日産ブース。もっとも力の入った展示を行っていたのは、ARC-Xの後継として送り出されたプレステージセダンの「NEO-X」だ。最先端のテクノロジーを満載し、先進技術の日産を強くアピールした。ホワイトレザーのインテリアも美しい。また、フランクフルトショーで「UV-X」を名乗っていたFFセダンのコンセプトカーが「プリメーラX」の名で展示されている 日産ブースに展示されたARC-Xの正常進化版、NEO-X。もう1台のコンセプトカーが、アーバンスモールカーのキャッチフレーズで送り出されたボガである。初代マーチより全長は短い。だが、U12ブルーバードよりホイールベースを長く取り、前後のオーバーハングを切り詰めることによって広くて快適なキャビンを手に入れた。フォルムも個性的だ。エクステリア以上に未来感覚なのがインテリアである。インパネはシンプルに徹し、ステアリングまわりのメーターは最小化した。その左側には収納パネルを配し、そこにオーディオや空調コントロールスイッチなどを隠している。使うときはマルチテーブルを引き出して操作を行う。指紋検知によるドアロックシステムや眠気覚しのフレグランスなども目を引いた。 第28回 東京モーターショー1989 に関する記事 市販を前提とした最終のプロトタイプも数多く出品した。その筆頭が、新世代のプレジデントだ。2代目はインフィニティQ45をベースに、ホイールベースを150㎜延ばし、ガラスエリアを6ライトウインドーとした。後席は驚くほど広い。エンジンはV型8気筒のVH45DE型を搭載する。注目の足は、4輪ともマルチリンクの油圧アクティブサスペンションだ。 また、NXクーペのプロトタイプも展示した。これは90年早々に登場する7代目サニーのクーペ版で、個性的なデザインを手がけたのはカリフォルニアのNDIだ。日産の子会社であるオーテックジャパンも、F31レパードのメカニズムを用いた個性的な2ドアクーペを送り込んだ。イタリアのザガートがデザインしたステルビオで、盛り上げたフェンダーにミラーを埋め込んでいる。市販車ではZ32フェアレディZ 300ZXが注目を集めた。 サニーNXクーペ 90年1月にモデルチェンジして7代目となるサニーのクーペ版がNXクーペ。正式発表を前にショーでベールを脱いだ。ショーカーは1.6ℓのGA16DE型直列4気筒DOHCを積んでいた。 Z32 フェアレディZ フェアレディZは、ショーを前にモデルチェンジして4代目のZ32が登場。2シーターも2by2もスタイリッシュなデザインで、発売直後はデート希望者が殺到した。心臓はV6ツインターボだ。 フィガロ Be-1、パオに続くパイクカーの第3弾だ。ルーフをトランクに収納するコンバーチブルで、レトロ調デザインが人気を集めた。マーチのメカを搭載し、量産車はターボエンジンで登場。 プレジデント 日産のフラッグシップカーで、2代目はインフィニティQ45のボディをストレッチしている。エンジンは4.5ℓのV型8気筒を搭載し、油圧アクティブサスペンションも話題になった。 日産ボガ コンパクトサイズだが、ロングホイールベースを採用し、広くて快適なキャビンを実現した。大胆なデザインのインテリアやシートが衝撃を与えている。
Nosweb 編集部
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