“謎の外国人アカウント”で荒れるリプ欄。イーロン・マスク買収後、変わり果てたTwitterは「終焉」へと向かってしまうのか?
ブロックはあまり現実的でない
このような迷惑行為に対して、ユーザー側は迷惑アカウントのブロックや報告で対策できる……と言いたいところだが、実際にはいたちごっこになっていて、あまり効果がないのが実情だ。 たしかにブロックしたアカウントは表示されなくなるし、謎のコメントをつけられているアカウントのユーザーが迷惑アカウントをブロックすればリプライをつけることもできなくなる。 しかし、その効果があるのはブロックしたアカウントだけであり、その裏では新しい迷惑アカウントが次々と誕生している。 つまり、ユーザーはそのような迷惑アカウントを延々とブロックする作業を強いられてしまうわけだ。このような対応をし続けることは、あまり現実的とはいえない。 実際に約770万人のフォロワーを抱えるお笑いタレントの有吉弘行氏は「コメント欄は謎の外国人で荒れています。ブロックはあきらめました。混沌状態をお楽しみください」とポストし、ブロックでの対応を諦めてしまっている。
次世代SNSがXの代わりになれない理由
こうなると「もっと快適で、使いやすいSNSを探そう」という声がユーザーから挙がり始める。 実際に、Z世代は2020年にフランスでリリースされたアプリ「BeReal(ビーリアル)」や、2023年にMetaが始めた「Threads(スレッズ)」を使い始めているが、それがXの代わりになるかと言えば、正直難しいところだ。 まずBeRealは、写真を撮って共有するSNSであるため、テキストが主体のXとはサービスとしての体験がまったく異なる。 では、仕組みがXにそっくりなThreadsはどうかといえば、リリース当初に比べるとたしかに機能は増えてきたものの、つい先日ハッシュタグ機能のテストが開始されたばかり、とまだまだ機能面では追いついていない。 また、こちらも直近での実装だが、ようやくInstagramとThreadsのアカウントを別々に消去できたり、Threadsへの投稿をFacebookやInstagramに表示させないオプションを選べるようになったりと、FacebookとInstagramの文化圏から抜け出せていない問題もある。 つまりThreadsのほうもXと体験できる空気感が異なるため、その代わりにはなりえないのだ。