【独占インタビュー】ウォリアーズのスティーブ・カーHC、「常に優勝争いできるように心掛けている」
リンゴとオレンジを比べるようなもの
──勝つためにはやはり優れたリーダーが必要です。ウォリアーズにはステフィン・カリーがおり、現役時代にはマイケル・ジョーダンともプレイしています。彼らのリーダー像の違いについてお聞かせください。 カーHC:マイケルとステフはもう完全に別人だよ。 ──それは見ていてもわかります(笑)。 カーHC:様々な形のリーダーシップが機能するのだという表れだよね。ただ共通しているのは、練習意欲、競争心、そしてバスケットボールへの愛情の深さだ。どちらもとにかく勝ちたいという気持ちが強かった。 ステフはもちろん過去形ではなく、今もその気持ちはとても強い。勝ち続けるために、毎日必死にワークアウトに取り組んで、今後に備えている。ステフをコーチできることはとてもスリリングだね。それと同時に、マイケルだったり、ティム・ダンカンにスコッティ・ピッペンだったりと、凄まじい意志と競争心を持った素晴らしアスリートと一緒にプレイできたのは最高だった。 ──よく聞かれるとは思うのですが、選手の時に在籍していた1995-96シーズンのブルズと、コーチした2015-16シーズンのウォリアーズ、対戦したらどちらが勝つと思いますか? カーHC:これは難しいんだ。当時と今ではルールがかなり違うからね。いろいろな人に聞かれるのだけど、どちらも素晴らしいチームで、時代は大きく異なる。リンゴとオレンジを比べるようなものだと思う。
コーチ・ポップは本当に良き友人
──コーチになってから、当時のフィル・ジャクソンHCに対するリスペクトや想いに変化はありましたか? カーHC:フィル・ジャクソンはスポーツ史全体において、最も素晴らしいコーチのひとりだ。彼の下でプレイするのは最高だった。コーチするすべてのチームの最大限を常に引き出せる、とても優れたリーダーだね。 ──あなたはコーチ経験がない状態からヘッドコーチに就任した数少ない人物のひとりです。コーチとしては誰がメンターに当たるのでしょうか? カーHC:メンターとなるとグレッグ・ポポビッチ(サンアントニオ・スパーズ)だね。フィル・ジャクソンも私に大きな影響を与えてくれたが、ポップは今でもリーグでコーチしていることもあって、しょっちゅう会っているよ。東京五輪では彼の下でコーチする機会もあった。彼からは多くを学んでいて、メンターと言えばやはり彼だね。 世界の見え方なんかも、同じ価値観を共有していると思っている。コーチすることに対して、選手たちに対して、そして共同作業をすることに対して、同じくらいの愛情を持っている。だからコーチ・ポップは自分にとって、本当に良き友人であり、メンターであると思っているよ。
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