更年期世代「頭皮のかゆみ」「細かなフケ」対処法
仕事や目の前のことに集中できず、ストレスフルな体のかゆみ。「頭皮」のかゆみやフケ悩みについて、考えられる原因と対処法を、皮膚科医の慶田朋子先生が指南。 アラフィー女性を悩ます「更年期の不調」
洗いすぎや乾かしすぎで頭皮がどんどん乾燥してかゆく
「皮脂量が多い頭皮は乾燥しにくい部位ですが、それでもエストロゲン減少でやはり細胞間脂質は減ります。特に乾燥しやすい冬場は角質が粉を吹いたような状態になりがちで、それをフケと勘違いして洗いすぎて、かゆみを招くことも。また、加齢によって頭皮の常在菌が変化し、赤みや炎症を起こしてかゆみが起きてしまう場合もあります」
【考えられる原因&対処法】頭皮常在菌のバランスが変化して炎症・かゆみに
・原因 表皮ブドウ球菌・アクネ菌・コリネバクテリウムの3つの菌のバランスがよいのが若い健康な頭皮。ところが加齢でコリネバクテリウムだけが増えると、炎症やかゆみが出ることも。 ・対処法 頭皮常在菌のバランスを整える効果のあるシャンプー剤を使うのも手。一定期間使っても赤みが続いたり皮がむけるなどしたら、湿疹の可能性があるので皮膚科へ。
ドライヤーは温冷交互に頭皮を優しく乾かして
・原因 顔と同じで頭皮もエストロゲンの減少によって保水力が減るため、乾燥がかゆみの原因に。髪を乾かす際にドライヤーの温風を長く当てすぎると、頭皮の過乾燥を招いてしまう。 ・対処法 ドライヤーを使う際は風が熱くない「頭皮モード」や、温冷交互に風が出るモードなどで。頭皮とドライヤーの距離をやや離し、風量もやや弱めにするのがポイント。
●教えてくれたのは 慶田朋子さん 銀座ケイスキンクリニック院長。皮膚科専門医。豊富な知識と確かな技術で、皮膚疾患から美容的治療まで幅広く対応。著書に『女医が教える、やってはいけない美容法33』(小学館)ほか。 取材・原文/遊佐信子 イラスト/佐藤ワカナ ※エクラ2023年10月号掲載