【RIZIN】萩原京平「限界なのかな」「結果がすべてなので」と引退示唆に、平本蓮「萩原、こんなとこで終わる男じゃないだろ」
2024年3月23日(土)兵庫・神戸ワールド記念ホールにて『RIZIN LANDMARK 9』が開催され、萩原京平が武田光司に判定負け。試合後に「限界なのかな」と引退を示唆。そこに平本蓮が「萩原、こんなとこで終わる男じゃないだろ」と鼓舞するなど、ファイターたちが成長を認め、現役続行をうながしている。 【写真】武田のテイクダウンを投げで切り返した萩原だが… 『LANDMARK 9』のセミファイナル、RIZINフェザー級(66.0kg)戦では、ライト級からフェザー級転向初戦となる武田光司(BRAVE)と、米国修行を経て地元関西で再起を狙う萩原京平(SMOKER GYM)が5分3Rで対戦した。 武田はガジ・ラバダノフ、ルイス・グスタボ、トフィック・ムサエフという強豪相手に3連敗。アゼルバイジャン大会後に、フェザー級転向を表明し、萩原を相手に指名していた。 萩原は、2023年4月にカイル・アグォンを破り3連敗から脱出したものの、9月に元フェザー級王者の牛久絢太郎に判定負け。再起を懸けて、大晦日決戦に向かうフアン・アーチュレッタと米国で合宿も行っている。今回はアーチュレッタがセコンドについた。 試合は、組んで勝負のレスリングの武田に対し、萩原はそれを凌いでの打撃勝負を狙うが、初回の組み際の萩原のヒザがローブローとなり武田が悶絶。 萩原にイエローカード後に再開も武田は萩原に打撃の間合いを取らせず、テイクダウンは防いだ萩原だが、バックコントロールされて萩原が判定負けした。 試合後の会見で萩原は、「またちょっと周りの人をがっかりさせてしまったのが悔しいのと、(米国合宿を)4カ月本気でやったけどこういう結果だったので、限界なのかと思いました。(限界というのは?)本気で世界のトップを目指してやってきたんですけど、そういうのを考えたときに今日の結果で厳しいのではないかと思いました」と語り、再戦についても「「うーん。中途半端な位置でずっとやってくつもりはないので、そういうのを含めて今後はやっていきたいと思います」と、トップに立てる道筋が見えない以上、「中途半端」には戦えないと、引退を示唆した。 その言葉に、2020年の大晦日『RIZIN.26』でのMMAデビュー戦で萩原に2R TKO負けした平本蓮が、Xで「萩原こんなとこで終わる男じゃないだろ 勝てた試合逃しただけで何をひよってんだよバカが」と、鼓舞。 また、解説の川尻達也は「4カ月本気でやった取り組みがすぐ結果に直結はしないのよ。本気でやった4カ月が試合に結果として出るのは1年以上先だよ。萩原京平。限界なんてまだまだ先だよ!!!」と、結果が出るのはこれからとエールを送った。 ほかにも、石渡伸太郎が「萩原選手は格闘技にしっかり向き合ってるのが凄い分かるから好きです! だからきっと今日の負けは苦しいと思う。身体をリラックスさせて動かすのが上手だから打撃が強い。その特性を理解してレスリングをどうするかを考えないとダメだと思う! まだまだ化ける可能性あると思います!」と、萩原のスタイルに合った組みがあると進言。 武田のセコンドについた宮田和幸は「(BRAVEの)2人とも勝利! 久保(優太)君は日本トップ戦線の高橋選手相手に良く勝った。武田も減量・ドクターストップもかかりそうな金的も乗り越え良く頑張った。萩原選手も簡単には倒れないレスリング力で驚きました」と、萩原の組みが向上していることを語っている。 同じ階級でMMA3連敗から、前戦で弥益ドミネーター聡志にKO勝ちするなど5連勝中の新居すぐるは、「萩原選手、ただ入場するだけなのに一番華あった。組みや寝技はどんな強い人とやっても急に強くなる事はない。打撃をセンスでやれて伸びるスピードが凄かった人は、その時の感覚があるから寝技や組みが思ったより上手くなるスピードが遅くてくじけちゃう事もあるかもしれない。でもこの短期間で組みに特化してる牛久選手や武田にここまで対応できてるのは同階級の選手として凄い脅威だった。限界どころか強くなるスピードが止まらず加速する一方だと思うけど、RIZINレベルの組みに特化してる選手と戦ってしまうとどうしても成長かんじずらい部分あると思う。こんな華ある選手といつか俺も戦ってみたいなあ 日本フェザー級、華ある選手沢山で最高。できる事ならずっと現役でいたい」と、進化が加速していると評している。 高い身体能力と打撃センスを武器に、米国合宿でもテイクダウン耐性を高めている萩原だが、国内屈指のMMAレスラーである武田相手に寝かされずもバックでコントロールされた部分を、いかに改善するか。 昇侍、鈴木博昭に勝利後、萩原が敗れた相手は弥益、クレベル、鈴木千裕、牛久、武田と強豪ぞろい。とはいえ、トップに上がるためには勝っていかなければいけない上位陣だ。萩原はどんな決断を下すのか。 ◆「アーチュレッタから『いい動きだった』とは言ってもらえたけど結果が全てなので」 ──試合後の率直な感想をお聞かせいただけますか。 「またちょっと周りの人をがっかりさせてしまったのが悔しいのと、(米国合宿を)4カ月本気でやったけどこういう結果だったので、限界なのかと思いました」 ──限界というのは? 「本気で世界のトップを目指してやってきたんですけど、そういうのを考えたときに今日の結果で厳しいのではないかと思いました」 ──相手はライト級では元王者の武田選手でした。今回フェザーに落としてきて手を合わせてイメージと違ったところは? 「違ったところはなかったです」 ──想定を武田選手が上回ってきたのでしょうか? 「そうですね」 ──今後の目標や展望を教えていただけますか。 「どうですかね、今後ちょっと分からないですね、自分でも」 ──試合全体を見ているなかで、1Rの金的で長いインターバルはどのような影響が? 「特に何もなかったです、影響は」 ──タックルが来ることは想定したうえでアメリカで修行してきて、タックルが切り切れなかった原因は? 「うーん、まあそのバックに持って行かせない作戦だったのですけど、それも自分のディフェンス力のなさで相手の強いところに持って行かれ、そこから何もできなかったので、シンプルに何もできなかったという感じですね」 ──セコンドのアーチュレッタはなんと? 「『いい動きだった』とは言ってもらえたけど結果が全てなので」 ──再戦をしたいとは今は思えないですか? 「うーん。中途半端な位置でずっとやってくつもりはないので、そういうのを含めて今後はやっていきたいと思います」 ──地元に近いことで声援は大きかった。応援してくれたファンにメッセージをお願いします。 「また情けないところを見せてしまったので、そういう意味では自分が不甲斐ないなと思っているので、申し訳ないなと思っていますね」