岡のふもとが由来の「岡本」、「おか」と「もと」の漢字は色々あるようです
岡本(おかもと)
「岡本」は全国ランキングで47位というメジャーな名字で、ルーツは「岡の麓」という地形です。こうした場所は「岡本」という地名になっていることも多く、地名由来ともいえます。 古代では「おか」には「丘」という漢字をあてることが多かったのですが、次第に「おか」には「岡」という漢字をあてるのが主流となり、今では「岡本」と書くのが一般的で、「丘本」という名字は極めて少なくなっています。 また、鹿児島県や宮崎県南部では「~もと」という名字に「元」という漢字をあてることが多く、「おかもと」も「岡元」と書きます。こちらもルーツに違いはありません。 現在は西日本に多い名字で、なかでも奈良県と和歌山県はともに第8位の名字となっています。さらに、岡山県でも10位に入っているなど、関西、中国、四国ではほとんどの府県で50位以内に入っています。 一方、東日本ではそれほど多くなく、北関東や東北では100位以内に入っているところもあまり多くありません。
森岡浩/Hiroshi Morioka
姓氏研究家 1961年高知県生まれ。早稲田大学政経学部在学中から独学で名字の研究をはじめる。長い歴史をもち、不明なことも多い名字の世界を、歴史学や地名学、民俗学などさまざまな分野からの多角的なアプローチで追求し、文献だけにとらわれない研究を続けている。著書は「全国名字大辞典」など多数。
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