涙なくして見られない…『ベルサイユのばら』オスカルを一途に想うアンドレの深い愛情が分かる名シーン
今年誕生50周年を迎える池田理代子氏の『ベルサイユのばら』。これを記念し、8月21日から神戸・三宮の神戸阪急では、「誕生50周年記念 ベルサイユのばら展 ーベルばらは永遠にー」が開催される。また、2025年に劇場アニメが公開されることも発表されており、時代を超えて色褪せない本作の人気がうかがえる。 ■【画像】麗しすぎる…『ベルばら』オスカルのコスプレで魅了した福山雅治さん■ 『ベルサイユのばら』では多くのテーマが描かれているが、なかでも人気なのが主人公のひとり・オスカルと彼女を陰で支えてきた幼馴染のアンドレの恋模様だろう。アンドレは幼い頃から一途にオスカルを愛し続けており、その姿に心を打たれ応援してきた読者も多かった。今回は、オスカルを一途に想うアンドレの心情が伝わる名シーンを紹介したい。
■フェルゼンが好きでも構わない「このまま朝まで抱いて歩くぞ」
最終的には劇的に結ばれるオスカルとアンドレだが、当初オスカルの心はスウェーデン貴族のフェルゼンにあった。 ストーリー前半に描かれている「ゆるされざる恋」では、アメリカ独立戦争から帰国しないフェルゼンの身を案じ、オスカルが酒場でやけ酒をあおるシーンが登場する。そこで酔っ払いたちと大立ち回りをしたオスカルは、喧嘩をしながら「フェルゼンのばかやろう!! 地獄へいっちまえーっ!!」と叫び、最後は気を失ってしまうのだ。 そんなオスカルをアンドレは担ぎ上げ、「オスカル…かわいそうに…」「どんなかっこうをしていても おまえはまちがいなく女だ…」「心の苦しみを ひとりではかかえきれないこともあるのだろうに…」と見つめる。そして優しく口づけをし「このまま朝までおまえを抱いて歩くぞ」と抱きかかえ、帰路につくのであった。 オスカルが叫んだ通り、その時点で彼女の心はフェルゼンにあり、やり場のない恋心に苦しんでいた。それを十分に理解していたアンドレ。オスカルに掛けた言葉は自分自身にも言えるセリフだったのだろう。 どんな状況であってもオスカルのそばから離れず、誰よりも深く彼女を愛するアンドレの姿にグッときてしまうシーンだ。