“売上高日本一”鹿児島にすっかり定着「北海道の物産と観光展」60回目を迎えた“お化け催事”の魅力に迫る
鹿児島に冬の訪れを告げる「北海道の物産と観光展」が11月6日、鹿児島市の老舗百貨店・山形屋で幕を開けた。2024年が60回目の開催。南国・鹿児島の百貨店で絶大な人気を誇るこの物産展の魅力を取材した。 【画像】60回の記念商品“アップル倍”
115の店が2700品を販売
11月6日、午前9時45分。午前10時の開店を前に、店の前には北海道物産展を楽しみにしている人の長い列ができていた。その数約350人。そしてオープンと同時に会場は多くの来場客でにぎわった。 メイン会場を含め6つの会場で115の店が2700品を販売する今回の物産展。60回記念に合わせ特別な商品が並んだ。 ふわっふわのカニが目を引く限定100食の「かにづくし弁当」や、カニにホタテ、ウニにいくらと、海の幸がこれでもかと詰まった限定50食の弁当など「これぞ北海道!」と思わせてくれる海鮮グルメが客を呼びこんでいた。 リンゴの町、余市からは“アップル倍”がお目見え。通常の2倍の大きさというアップルパイは60回の記念商品で、1日60個限定。有機栽培で育てた甘くジューシーなリンゴも店頭に並んだ。 お目当ての商品を買い求める来場客に話を聞くと、「鹿児島にはない北海道のカニを食べたいと思ってついつい、一番高いお弁当を買ってしまった」とハイテンション。その一方で、定番の味を毎年楽しみに訪れる人もいて、それぞれ北の魅力を堪能していた。 北海道物産展では「試食」も楽しみの一つだ。各店舗で味を実際に確かめながら商品を買う人も多くみられた。
売上高日本一の北海道物産展
この「北海道の物産と観光展」は北海道の主催。2024年度は、北は岩手、南は鹿児島まで21都府県、31会場で開催予定だ。鹿児島の物産展は1978年、道主催の物産展としては初めて売り上げ日本一を獲得。 その後も売り上げを伸ばし、2018年には過去最高の約11億1000万円を記録した。北海道貿易物産振興会によると、コロナ禍で中止となった2020年を除けば、鹿児島は2000年以降、2023年まで日本一の売り上げを続けていて、業界では“お化け催事”と言われるほど注目されている。 オープン初日には北海道から三橋剛副知事が訪れ、「この物産展は鹿児島と北海道の絆。北海道を鹿児島の皆さんに知ってもらう大きな役割だと思っている」とあいさつし出展者を激励した。 ふりかけなどの水産加工品を扱い30年近く出展している「木の屋」(小樽市)。店主・吉野康司さんは「日本で一番活気があり商品が売れる催事に出られていることにプライドを持っている。ここに呼んでもらっている間は、自分はまだ頑張れるかなと思っている。最高のブランドですね、ここは」と、日本一の北海道物産展に対する強い思いを笑顔で語った。 山形屋の山口政博食品統括部長は「『ザ・定番』の北海道と『新』北海道。食べて飲んで(お店の人と)お話をしていただいて、ピクニック気分で来てもらえたら」と、“日本一”の北海道物産展の魅力と楽しみ方について語った。 鹿児島県民に愛され、出展者に慕われる「北海道の物産と観光展」は、期間中、店舗を入れ替えながら11月26日まで鹿児島市の百貨店・山形屋で開かれる。北と南の架け橋として今回も多くの鹿児島県民を楽しませるに違いない。 (鹿児島テレビ)
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