【特集】住み慣れた自宅で暮らしたい高齢者 「地域と共にその人らしく生きる」 在宅支援の現場に密着 広島・福山市
大学は教育学部で、周りに介護職を目指す人はいませんでしたが、母親が福祉の仕事に就いていたこともあり、身近に感じていました。 ■介護事業所「鞆の浦・さくらホーム」スタッフ 居城柚那さん 「一般企業に最初は就職しようと就職活動をしていたけど、やっぱり自分の中で違うなと思って。近くに住んでいる1人1人が、幸せになるためのものって何かできないかなっていう気持ちがあったので。」
家族からも背中を押され、遠く離れた鞆の浦を就職場所に選んだ居城さん。そしてはじまった訪問介護の研修。利用者と直接ふれあう日々を送っています。 ■介護事業所「鞆の浦・さくらホーム」スタッフ 居城柚那さん 「最初はめちゃめちゃ大変でした。家によって何がどこにあるかとか場所も違えば、やる内容も違うので。」
介護職のなり手不足は深刻です。広島県の有効求人倍率が3.66倍の中、居城さんへは大きな期待が寄せられています。
研修期間、先輩から多くのことを学びました。独り立ちも、もう間もなくです。 ■介護事業所「鞆の浦・さくらホーム」スタッフ 居城柚那さん 「(先輩の)ちょっとした声掛けとかでその方が笑顔になられたりとか、ちょこっと本音で話されている姿を見て、私もいつかそういう風に、お互い私も楽しみながらいれて、利用者もそういうのが伝わって、楽しくいられるような時間が増えたらいいなと思っています。」
超高齢化社会で、より必要とされる介護の担い手。住み慣れた場所で暮らしたいという利用者の願いに応えるため、鍛錬の日々が続きます。一方、専門家はスタッフの仕事量に対して、事業者に支払われる「介護報酬」は十分でないと指摘しています。スタッフに求められるスキルも幅広いため、今後普及するためには「介護報酬」の引き上げなど求められます。 【テレビ派 2024年12月4日放送】