山本耀司の服作りへの姿勢を称える展覧会がミラノで開催 80年代のアーカイブから最新作までを展示
また、「異なる時代間の対話の中で、時間の概念を打破する」という考えから、作品は年代順ではなくテーマ別に展示。1986-87年秋冬の鮮やかな赤で彩られたビクトリアンスタイルのシルクコートの近くには、2024-25年秋冬のグレーのウールコートが飾られている。一方、1996-97年秋冬のフェルトを折り紙のように扱ったスタイルは、レイヤードしたアイテムを脱ぎ捨てるショー演出で見せた99年春夏のドレスと並べられている。
今回、デナヴァスケスが山本デザイナーと共に目指したのは“活気のある”展覧会にすることであり、「ファッション展は時に死んだような印象を与えることもあるが、彼のメッセージの強さは現代的で実験的な対話を可能にする」と説明。「繰り返し用いるシグネチャーとして衣服と人間の関係に革命をもたらした、あらゆる形状の不完全さを歓迎し、生地をドレーピングしたり彫刻のように仕上げたりする彼の一貫した姿勢は、未来を見据えたタイムレスな自由を表す普遍的なメッセージだ」と語った。