話題の中国LLMユニコーン「Moonshot AI」、アリババに続きテンセントも出資 評価額が約4700億円に
中国で今最も話題の人工知能(AI)スタートアップ「月之暗面(Moonshot AI)」がこのほど、新たな資金調達を完了し、評価額が30億ドル(約4700億円)に達したことが分かった。関係者によると、新規出資者には騰訊控股(テンセント)や高榕創投(Gaorong Ventures)などが含まれているという。 月之暗面は2023年3月に設立され、中国の大規模言語モデル(LLM)分野の鍵を握る企業に成長した。主力プロダクトのAIアシスタント「Kimi」は、漢字200万文字を超える長文入力に対応できることで大きな話題を呼んだ。 月之暗面は、今年2月中旬に10億ドル(約1600億円)余りを調達したばかり。うち8億ドル(約1300億円)をアリババグループと礪思資本(Monolith Management)が出資しており、資金調達完了後の評価額は25億ドル(約3900億円)に達していた。 同社の出資者には、現時点で少なくとも20の強力な投資機関が名を連ねている。そのなかには、紅杉中国(HongShan)、今日資本(Capital Today)、真格基金(Zhen Fund)のほか、生活関連サービス大手の美団(Meituan)傘下の龍珠資本(Dragonball Capital)、中国版インスタグラムと呼ばれる小紅書(RED)などが含まれている。 中国のテック大手各社は現在、有力なAIスタートアップへの投資を拡大している。アリババグループは月之暗面のほか、智譜AI(Zhipu AI)や百川智能(Baichuan Intelligent)、零一万物(01.AI)にも出資。テンセントも智譜AI、百川智能、MiniMaxなどに出資している。 *1ドル=約157円で計算しています。 (36Kr Japan編集部)