沖縄のひとり親家庭の子に「靴」を届けたい 東京のスキンケア会社ら基金設立 抱く思い
「サイズの合う靴で、子どもたちに思い切り走ってほしい」。県産の原料を使用したスキンケア商品を展開する「La Terre(ラテール)」(東京都、今林恵美代表)は3月22日、ひとり親家庭の子どもたちに靴を届けるため、名護市母子寡婦福祉会とともに「靴基金」を設立し、売り上げの一部を寄付金として贈った。 【写真】子どもたちの未来をつなぐタコライス
今林さん自身も離婚しシングルマザーとして、子を育てている。自身の経験を踏まえ「沖縄の子どもたちの役に立ちたい」と支援を続けていく考えだ。 同社は県産のヨモギやゲットウ、ハンノキなどを使い「L‘aube(ローブ)」のブランド名で、バスソルトやソープなどを展開する。2月14~21日に東京都の百貨店・伊勢丹新宿店で期間限定ショップを運営し、その売り上げの一部となる約7万円を靴基金として贈った。 今林さんは離婚後、子育てをしながら自立を目指したが、ストレスと過労で体調を崩した。その際に、県内在住の友人に相談した後に、ヨモギなど沖縄の作物と出合い、商品開発を進めてきたという。 沖縄の原料を使っていることに感謝し、シングルマザーの「仲間」を支援できる方法を考えていたという今林さんは「成長によって靴は3~6カ月で買い換える必要も出てくるが、どうしても後回しにしてしまう」と話す。子育ての視点から、靴に着目して支援を決めた。会社の成長とともに支援を続けていく考えだという。
名護市母子寡婦福祉会の岸本能子会長は「経済的な支援は心強い。中学校進学などのタイミングで、部活動をするにも靴が必要となる。会で話し合い、必要な家庭に支援を届けていきたい」と感謝した。 (池田哲平)
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