事件当時の自らの行動について記憶がなく「想像」 相続金総額2450万円受け取り借金返済や生活費に充てる 元県議の妻殺害事件裁判
テレビ信州
妻を殺害した罪に問われ無罪を主張している元県議会議員の男の裁判員裁判で2日間に及ぶ被告人質問が20日終わりました。 被告が受け取ったとされる2000万円を超える相続金。その使い道が語られました。 丸山被告「相続として総額2000万円受け取った」 被告人質問2日目。20日、検察側からの質問で明らかになったのは事件後に受け取ったという“相続金”。 事件が起きたのは、2021年9月。塩尻市の自宅兼事務所で丸山希美さん・当時47歳が首を絞められ殺害されたもので、元県議会議員で夫の丸山大輔被告・50歳が殺人の罪に問われています。 丸山被告は、預貯金など2000万円のほか、希美さんの生命保険およそ450万円も受け取ったと述べました。 希美さんの父親からおよそ4000万円、さらに個人のカードローンでおよそ250万円の借金もあった丸山被告。 検察「相続金が入ったことで借金が返済できたということですか?」 丸山被告 「全く関係ないとは言えない。生活費や借金返済に充てていた」 希美さんの父親へは月々15万円の返済、個人の借金はこの相続金をあてて一括で返済したといいます。 また、検察がアリバイ工作だったと主張している一般質問の原稿について… 検察 「原稿は何パーセントくらい完成していたんですか?」 丸山被告 「8割から9割出来ていたと思います」 一般質問で6000字必要とされる原稿。丸山被告がパソコンで入力した文字数は4200字程度でした。 そして、事件当時の自らの行動について記憶がなく“想像”と説明していた丸山被告。 丸山 「普段の習慣をもとにして想像で話をした」 20日は、その理由も語られました。 ■解説:湯本記者です。 20日で2日間の被告人質問が終わりました。 丸山被告は妻への感謝を述べる際も感情的になることもなく淡々と答えていたのが印象的でした。私は、この2日間の丸山被告の証言を聞いて、矛盾点はなかったように思います。検察からの指摘などにも詰まることなく答えていて内容的にも一貫性は感じられました。 ただ、事件前後の記憶が曖昧で自身の行動について“想像”と発言している点については疑問が残ります。 今後のスケジュール。 来週26日に検察が求刑して結審します。そして12月23日に判決の予定です。